まず二つの出版社からの書評・・・・
● 時代設定も舞台も、それぞれ異なる3つの恋愛 物語。
前回応募作の「白蛇抄」同様、やはりこれらの作品にも「憂生ワールド 」と呼べる物が確固として存在している。
細かい心理描写の積み重ねによって織り成す著者の人間ドラマ は、恋愛というテーマを掲げながらも、決してそこだけには留まらない。とりわけこの三作品に関しては、「人間」と云うものを真っ直ぐ見据え、人が生きるという事を誠実に問う姿勢が終始貫かれており、静かな感動に満ちている。
● 最後に『壬生浪ふたり・俄狂言「恋語り」』は、3作品の中ではもっとも著者の持ち味が発揮されている作品であるように思う。
本作品においては、土方と沖田という物語の中心人物の輪郭もかなり明確に書き分けられている。
例えば、無花果という花をモチーフに佐部里とお勝の恋を例えた土方の科白や、京の話し言葉の特徴を捉えて土方が論理を展開するくだりには、著者の練達さが窺われる。
土方の人間的な魅力をたくみに浮かび上がらせる事に成功しているといっていいだろう。
本作品中で、もう長くは生きられない沖田は心から土方を慕い、その沖田の心情を思いやる土方は苦悩する。
恋愛とは別に、こうした深い情で結ばれた男同士の関係も本作品の見所の一つだ。
ただ、設定が新撰組であると言う事をもっといかしてもいいのではないか、という欲を禁じえないのもまた、確かである。
● もちろん改善してゆくべき点はあるものの、今回の3作品は著者の力量を改めて認識させられるものであった。
著者は自分の持つ色を失わずに「世界」を描き出せる。
などなど・・・・。
簡単に抜粋して、以上、このようなことでした。
で、最終的に、審査会では沖田君を協力出版で全国出版したいと意見が一致したとのことなのですが・・・・・。
資金 がありませんでした。はい!
書評から・・・
ふたつめ
***新撰組をモチーフとした作品群に、みずみずしい珠玉作が加わっています。
土方、沖田両名の、より人間的魅力あふれる新たな人物像が心をとらえて離しません。
読後に残る余韻もすばらしく、しばらくはうっとりと夢見るような思いでした。
優雅で繊細な文体が、情感豊かな作品世界を創りあげています。
掟を破り命がけの恋をつらぬく信太次とお勝、
規律と情のはざまで苦悩する土方、
己の運命を予感しつつ一途な恋に憧れる沖田。
それぞれの心情がしっとり と細やかに描写され、せつなく胸をうちました。
粋なはからいにホッとする、後味の良いラストシーンも印象的です。
とても完成度の高い優れた作品です。
私は今、この感動を誰かに伝えたい、という気持ちをおさえきれません***
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この書評のなかの、評価。
ー本作品においては、
土方と沖田という物語の中心人物の輪郭もかなり明確に書き分けられている。ー
*******
かなり・・と、いうところの程度・意味合いがよく判らないのであるが、
人物の輪郭 いわゆる キャラクター(個性・性格)は
物語の中で 当然 必須で 書き込まれなければならないだろう。
単純に ディズ二ィ映画の登場人物たちだって、キャラクターをもっている。
だから、面白い。
シンデレラ ひとつだって、
シンデレラのもつ「優しさ」を、浮き彫りにする。
(無論、そのほかの事でも)
だから、王子様が一目でシンデレラに恋をする 事に
納得する。
これが、ただ 継母や継姉妹に いじめられ?ているだけの
シンデレラしか描いてなかったら
なんで、都合よく 魔法使いがでてくるの?
シンデレラ 玉の輿 を 狙ってる?
と、違和感を覚える。
キャラクターの魅力を観る側の底に植え付ける。
本来は、
優しくて、悲惨な立場でも頑張っている
(見ている側は どうにかならないだろうかと思う)
そこに 魔法使いが現れたら
(やった!! 良くなるぞ)
と、暗黙の了解が見る側の底に敷き詰められている。
なので、
都合よく魔法使いが現れても
あのシンデレラの性格だから、魔法使いも手を貸したくなったんだ。
と、違和感より、魔法使いが現れることを 必然と思い込ませる。
そういう「キャラクター」を、書き込むことが 大事だと思う。
映像の良さというか、
文字で説明するむつかしさを逆に思う。
シンデレラのキャラクターを文字で書き、
シンデレラの思いを文字で書いていこうとすると
彼女のくじけない強さを、書くのが難しいと思う。
悲惨な下働き状態を書いたとき
シンデレラの哀しみやら理不尽やら憤りやら
書かないと 悲惨さの裏打ちが出てこないだろう。
その裏打ちを書きつつ 明るく頑張るという
真逆さを出す?
ちょっと、考えただけで、文字で
立体感のあるムードを出すのは、むつかしいと感じる。
なので、
最初の
この書評のなかの、評価。
ー本作品においては、
土方と沖田という物語の中心人物の輪郭もかなり明確に書き分けられている。ー
と、いう
「かなり」というのは、
まだ、足りない という「かなり」でなく
なかなか、輪郭を明確に書き分ける事はむつかしい。と
いう前提があったうえで
通常より「かなり」書き分けている。
と、いう「かなり」なのかもしれない。と、思う。
なので、
まだ足りない「かなり」なのか
足りている、肉迫している「かなり」なのか
判断付きかねるwwww
が、続いて
土方の人間的な魅力をたくみに浮かび上がらせる事に成功しているといっていいだろう
と、あるので
やはり、
足りている、肉迫している「かなり」なのだと思いたいぞ!!
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