紅茶というのは、紅い色をしているから、紅茶なのだと思っていたが、
一説によると、プリンス・オブ・ウェールズは黒茶とも呼ばれるらしい。
が、紅茶とたいして、かわらない色である。
はてな?
どうやら、抽出された色でなく、はっぱ自体の色のようである。
どちらかというと、黒っぽく、ちょっと、くるりと、ねじをまいてる。
味もほうじ茶に近い感がする。
なるほどと、思うとともに
野坂昭如のアメリカひじきを思い出す。
蛍の墓と一緒に収録されていたと思う。
アメリカのひじきだと思って盗んできた?だったかな?
ものが、実は紅茶だったのだが、そんなものがわかるわけもなく、煮ても、苦い汁がでてきて・・アメリカ人は変なものを食う。
と、こういうようなくだりがあるが・・。
どうも、これは、プリンス・オブ・ウェールズではないかと思うのである。
ひじきと間違えてもおかしくない色で
通常の紅茶のよりも、ひじきのように、細長い棒状に見える。
アメリカ軍ご用達はプリンス・オブ・ウェールズだったのか?
野坂昭如のこの物語の紅茶の部分が事実であるとしたら、
何故、ご用達がプリンス・オブ・ウェールズだったのだろうか?
保管に耐える?
とか、単純な理由かもしれないが、何かわけがあるかもしれない。
名前の由来から、丹念に調べていくか?
産地なのか?
なにかしら、縁起の良い名前だとか?
台風にも名前をつけたがり、空爆機にさえ名前をつける。広島に原爆を投下した空爆機はロンサム・レディだっけ?
そんな具合だから、案外名前にこだわったか?
紅茶やコーヒーの名前の多くは地名からだと思うが、紅茶は特に判らない。
ウェールズという地方があるが、単にウェールズ地方で取れる紅茶の貴公子的表現なのだろうか?
オレンジ・ペコというのもあるが、これは、オレンジ・ウィリアム候が愛飲したとか?
もう少し、調べないと判らないことが多いけど、紅茶の名前はなにかしら粋である。
アーサーの為にアイステイーを作り始めていたニーネも
「うーん。たまにね。なんか元気がなくなってしまうのよね。アーサーは気にしなくていいのよ」
アーサーに答えると
「アーサー。ゴメン。
アール・グレイは伯母ちゃまの所にはないわ。
プリンス・オブ・ウェールズでよくって?」
アーサーのご希望に添えない事を告げた。
「うん。いいよ」
アーサーは答えながら、
ニーネには聞こえないような小さな声で
『まだ・・・憶えてるんだ・・・』
って、呟いていた。
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