和翠塾ブログ

目黒都立大にある書道教室「和翠塾」のブログです。

八王子

2014-02-26 06:36:25 | 日記
まだまだ雪が残っていました。
駅近くなのに、一本裏に入るとうず高く積まれた雪のせいで、まだ車がすれ違うことができない道も。

よっぽど降ったんでしょうね。
23区とは降り方のレベルが違っていたようです。

でも、昨日は少し暖かかったせいもあったのか街には活気がありました。


ミーティングの後昼食はこんな看板のお店に行きました。



刻字の看板です。

原本に忠実に彫っているようで、線が震えているところまで表現しています。

でも、かなり震えていますね。

ということは、書き手はおじいちゃん?

オーナーと思われるシェフは40代だったので、90歳近くのおじいちゃん?

『八』の一画目はたっぷりつけた墨の影響で太くなりすぎ、二画目は遠慮してしまったのかも。
しかしその払いは腕に覚えあり、なさばきです。

しかし『王』と『子』の間の連綿線がなぜこんなに太いのか?
それは体力がなく、スピードつけられなかったからでしょう?

おっと『ゆ』の文字がたっぷりな大きさで書かれている。
ゆったりとしたバランスに、包み込むようなおおらかさ感じます。

食指がわいてきますね!

しかし『う』の二画目の硬さはイマイチです。
漢字のアプローチのようで、好感もてません。
『ゆ』とのつながりもかんじませんし。

『う』と『ご』はつながっていますが、やはり少し硬い感じですね。

テレマーク上手く入れられなかった感じです(笑)


全体的に『八王子』の文字と『ゆうご』の文字の大きさはばっちりです。

『ゆ』の字が『八王子』に押し出されている感はありますが、全体の骨格として
バランスがとれています。

しかし、如何せん線に豊かさがない。
食事処としての暖かさを感じないのです。

呉服屋さんや小間物屋さんなどの物売り商売なら、老舗感がでてありだとも思うのですが、飲食店では豊かさが一番だとおもうのです。

おじいちゃんが、孫『ゆうご』の為に書いたのか、『夕ご飯』の『ゆうご』なのかはわかりませんが、出てきた料理の量は少ないけれどしっかりした味だっただけに、すこし残念。

だって空白部分が多すぎて、お客さん入ってないみたいじゃないですか。

実際少なかったようでしたし、、、

縁起かついで空間潰した書体の、歌舞伎や落語の勘亭流ほど真っ黒く太く書く必要はありませんが、豊かな線で書くのが看板の基本だと思います。

二週間後に再度訪れる予定なので、『ゆうご』の由来と、誰が書いたのか聞いてみようかな。

看板って、面白いですね!

『ゆうご』さん、朝から勝手なことばかり言ってごめんなさい~




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