ハロウィンが終わったと思ったら、世間はクリスマスに変わっていた。いつの間にやら日本社会は商業イベントだらけになってしまった。ほぼ毎月何かをやっている。
昔は数が少なかったから、イベント自体が楽しみだったけど、今や感覚が麻痺している。ここ10数年で増えたイベントは、ほとんどが商業的に仕組まれたものが定着したものと言っていいだろう。「どこそこでは○○という習慣がある」とか「どこそこでは××というお祭をやっている」とか。
よその風習をためらいなく日本化して受け入れるのが日本の伝統だし、日本が豊かになって余裕ができているという事もあるだろう。そもそも貧しければ、よその話を聞いても「へぇ~」で終わっちゃうわけだから。
一方で、毎月の売上を立てないといけないというプレッシャーから生まれているイベントも多いと思う。古い話ではあるけれど、バレンタインデーのチョコレートなんてそんなものだ。
ときに、ハレとケというか、生活にメリハリというか、のべつ幕なし追い立てられているのに疲れを感じることがある。結局のところ、日本社会は豊かになってイベントを楽しめるようになったのか、売上至上主義から脱却できなくて、貧乏暇無しなのか、どっちなんだろう。