わんわんず

日々のあれこれ、感じたこと考えたこと

世界最適販売へ、かな。

2013-04-23 | 社会・経済

 今日の朝日新聞のトップはファーストリテーリングの世界統一賃金という内容だった。記事を読んで、まず思ったのが、ユニクロの海外店舗の賃金は特に日本の賃金水準を考慮していなかったのか?ということだ。どの国でも、同じ評価であれば同様の生活水準を維持するというのは、少なくとも海外拠点を持つ企業なら当然考慮される内容だと思うのだが……。
 それはさておき、ファーストリテーリングは日本を離れることを前提としているようだ。会長のインタビューでも、日本に拠点を置くことの不利益を述べているし、市場としての魅力がなければ日本に拠点をおく必要はなさそうだ。確かに、ファストファッションと呼ばれる分野の企業は同様の人事政策をとっているのだろう(確証なし)。
 情報技術の進歩で、本社機能がどこにあるかは大した意味を持たない。それこそ、航空母艦並みの容積を持つ船舶を利用してもいい位だ。

 嫌味な話はともかく、この話が示唆することは製造業の世界最適生産から進んで、小売業では世界最適販売という方向に行くだろうということだ。市場規模や潜在成長力や販売のために必要なコストを比較して、最も利益を見込めるところに出店し、一定の利益が出ないところからは撤退するということだ。
 企業が利益を得るための道具であると割り切れば、サービス業も国際競争になる。低コストで高い利益(付加価値)を得ることが出来る場所で、高い利益を得られる間だけ事業を行うことは理にかなっている。小売業は製造業に比べて設備や人員への投資が少ないから、出入りは簡単だろう。
 問題は、小売業では低コストで高い利益を単一の市場で得ることは、長期的に成立しないことだ。つまり、低コストは人件費が低いことを示すが、高い利益は物価が高いこと(=人件費が高い)に連動するからだ。短期的には購買意欲を高めることで薄利多売で進むことができるが、競争相手の進出を含め、市場が成熟してくると低廉な人件費で雇用できる労働力では売り上げを維持できなくなる。結局、一種の焼き畑農業であり、次々と新しい市場に出て行くことを宿命付けられる。言ってみれば、究極の自転車操業だ。

 あまり好きになれない予想だが、資本の論理では世界最適販売へ向かうだろう。そのとき、資本ほど自由に移動できない労働力は捨てられていくのだろう。まさにブラックな世界だ。

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ある意味、科学の進歩

2013-04-21 | 科学・技術

 プロ棋士とコンピュータが将棋の対戦を行った電脳戦5番勝負でプロ棋士が1勝1分け3敗で負け越した。すでに勝ち越しがない状態での最終戦だったが、A級棋士が負けたことで決着が付いた。
 今回の勝負は、一人の天才対多数の秀才(プロ棋士のアドバイスあり)+コンピュータなので、コンピュータが自力で学習して勝ったわけじゃない。しかし、すでにチェスやオセロは人間の及ぶところではなく、偶然が入る要素がない分野では人間が負ける領域が増え続けていくことだろう。

 近代以降の科学は、ヒトが特別な存在でないことを証明し続けてきた。地球は世界の中心を太陽に譲り、太陽も世界の中心ではなくなっている。ヒトは哺乳類の一部であり、DNAの相当部分を類人猿を含む動物と共有している。すでに、ヒトが特別といえるのは知能や精神といった領域に絞られつつある。
 古い話で、以前も書いたことがあるが、ヒトはシリコンの証明を受け入れることができるかが社会的に問われている気がする。これは、ヒトの計算力では到底及ばない内容を、コンピュータの計算力で証明されたとき、数学的に真であると扱えるかという問題だ。
 限定された状況下であれば、ヒトが「人間らしい」と思う反応をロボット(あるいはチャットシステム)にやらせることができる。今は対人能力が極端に低いコンピュータソフトだが、いずれ人間の反応をデータベースにできて、実時間で応答可能になれば、当意即妙の受け答えができるかもしれない。
 ハードウェアとしての人間はコンピュータに負けつつある。ある意味、これは科学の進歩だ。

P.S.
 コンピュータと生物の大きな違いは、今のところ、環境適応だと思う。それから、ものすごく消費エネルギーが少ない。ヒトの脳はせいぜい30ワット程度で稼動しているが、そこらのノートPCでさえ100ワット以上のエネルギーを使っている。機械知性でない人工知能を目指す立場だと、この辺りが次の目標になるのかもしれない。

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本当にユニークでオリジナルだと

2013-04-17 | 日記・エッセイ・コラム

 本当にユニークでオリジナルだと、まあ、理解されないよね。著作権を主張するには模倣でないことも要求されるのかな。基本的に創作物が理解されるには、過去の何かと類似がないと無理だと思う。専門家ならともかく、一般に受け入れられるためには入口は解りやすいけど、気が付いたらとんでもないところに連れて行かれていたという形でないといけない。
 現状を認める風を装いながら実は現状を否定して見せるというのが、本当にユニークでオリジナルなものを受け入れさせる近道だと思う。

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ネットと離れる

2013-04-10 | 日記・エッセイ・コラム

 職場のネット環境が大幅に制限されて、ほとんどネットを使えなくなってしまった。いまどきブックマークができないIE6を使うなんて信じられない。ネットを使って情報収集をできなくなったのでなんだかつまらない。
 まあ、ネット依存にならないでいいように少し離れてみるのもいいことかも。

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ほぼ、復活

2013-04-04 | 健康・病気

 平熱が37.5度という状況が1ヶ月半も続き、体重が3キロ近く減ったけど、短期のプレドニン増量で何とか抑えることができた。今は、14時台に37.3度くらいになるくらいで、何とか平常の生活ができている。
 体力が落ちているから、これから回復させないといけないけど、ほぼ、復活した。
 ブログの更新もぼちぼち再開です。

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