今日、CNN.co.jpにアメリカ軍が育成中のイラク軍のうち、アメリカ軍の支援なしに単独で活動可能と評価される師団がなくなったという記事があった(ニュースサイトなので、すぐに見ることができなくなると思うのでリンクは張りません。ちなみに記事のタイトルは「米軍支援なしで作戦可能な師団は皆無に、イラク軍」というものです)。
いまだに自爆テロがあったり警官に対する攻撃があったりと、政情が安定しない国なのでアメリカ軍も苦労しているのだろうと思ったが、その記事を見て驚いたのが
「単独で作戦遂行が可能とされてきた唯一の師団の戦闘能力の評価を下げ、実戦で米軍の支援が必要とのカテゴリーに入れたことを明らかにした。 同師団は最大800人で構成。」
というくだりだ。普通、師団というと独力で作戦行動が可能な単位のはずで、司令部のほかに補給や衛生、場合によっては根拠地を持つくらいのはず。時代や国によっても違うが、1個師団というと5000人から2万人くらいは所属していないとおかしい。実際、現在の自衛隊でも1個師団の定数は6000人から9000人になっている。
さらに、この記事によるとイラクには
「国防総省によると、イラク軍は現在、約100師団を保持。」
しているらしい。もっとも800人が100個師団あっても8万人にしかならないわけで、陸上自衛隊の定数では11個師団で14万人くらいだから、小規模な軍隊ということになるのだろう。もっとも、人口が2400万人(日本の5分の1くらい)程度ということを考えると十分な陣容なのかもしれない(陸上自衛隊の定数を5分の1にすると2.8万人。これと比べると大きく見える)。
そうはいっても、イラク戦争前の100万人の軍隊という表現は大げさでも、今でも100個師団もあるなら30万人や50万人はいてもおかしくないと思う。この記事は本当なのでしょうねぇ。何か間違っているような気がするのですが。