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ドラマ「未成年」

2015-04-03 23:51:18 | Review
「デート」終わっちゃいましたね。
どうなるか予想付かない展開で、最後まで楽しめました。
お互いを想い合っていたからこそ、他の人を好きになろうとしたんですね。
二人の気持ちに泣かされた。

リンゴをかじる二人のシーンは、「アダムとイブ」を象徴してるんだな、と分析しました。
禁断の果実(恋)を食べてしまい、ただ平和な日々が、不幸も幸せもないまぜになった世界に変わってしまう。
果たしてそれは、人類にとって不幸なのか?
まさに「恋」の醍醐味ですね。
ひとを好きになるって、楽しくて幸せなことばかりじゃない。同時にそれ以上の不安や辛さ、も引き受けること。たまに訪れる最高の幸福感と、それ以上に訪れる面倒な気持ちや出来事。
でも、ひとは恋をしてしまう。

ネットで検索すると、最終回に隠されたいろんなメタファーが分析されてます。
リンゴを渡したバスの中のおばさまは、アダムとイブにおける蛇。
蛇といえば、二人の結納の日にも依子の伯父さんのペットの蛇が出てきましたよね。
よく考えられてる。。。
最後の桜を二人で見るシーンもある物へのオマージュじゃないかと、書かれてました。なるほど。
他にもいろいろあったので、興味ある方は検索してみてください。
脚本家の古沢良太さんはやっぱりすごい。
古沢さん脚本にハズレなし。


最近は、20年前の野島伸司さん脚本ドラマ「未成年」の再放送を夢中になって見ていました。
本放送時は、プライベートが忙しく途中までしか見ませんでした。
で、何年か前に再放送で見て、感動して。
「高校教師」から続く再放送を録画予約ばっちりで楽しみにしてました。
が、録画ハードディスクが壊れて、録画した「高校教師」は見られず。。。無念。
「未成年」も一回だけ見られたなったのですが、ハードディスク買い替えて、最後までしっかりみました。

今日が最終回だったんだけど、やっぱり野島伸司さんはすごい。
このドラマは名作だと思う。
過激なシーンがたくさんあって、現代では「これ放送していいのか?」みたいな。
当時、そういう部分に気が取られた人から批判も多くあったと思うんだけど、本当に言いたいのはそんな部分じゃない。
ドラマのテーマ、「言いたいこと」がしっかり伝わってくる脚本でした。
気恥ずかしくなるほど、真っ直ぐなメッセージ性、確かにありえないようなご都合主義な展開もあるんだけど、そんなの気にならないくらい、胸に響いてくるドラマが訴えたい内容。
「胸が打たれる」という、感動を表す言葉があるけれど、まさにその通りの気持ちになりました。

主人公、いしだ壱成さんの演技が圧倒的でした。
その後の事件で俳優生命が、途中絶たれてしまったのが、本当にもったいない。
彼が演じた主人公、ヒロだから、より胸が打たれたんだと思う。

10話で、デクが学校から一人出て行く時に、止めようと飛び出す博人の叫ぶ姿が、彼の辛さや悲しさ、どうにもできないやるせなさを表していて、涙が止まらなかった。
有名な最終回の学校屋上でのシーン。
博人の一人芝居がとても良い。胸が打たれます。
このシーンが下手くそだと一気にドラマのリアリティが失われてしまうのに、彼の演技で忘れられない名シーンになったと思う。

結末はすっかり忘れていたけど、一応?ハッピーエンド?だったのですね。
最後に出てくるシャッターを切った女性は、萌香だよね?
このシーン、彼女が実は生きていたんじゃないか、という説もあるようです。
同じ野島ドラマの「高校教師」も視聴者の判断に任せるような終わり方で、「未成年」も少しそんな雰囲気の終わり方。

私は、これは萌香が死んだ後も、博人を見守っているよ、ってことなんだと思う。
肉体はなくなっても、心はいつも博人のそばにある。
「わたしがずっと守ってあげる」って言っていたものね。
だから、萌香が死んでしまったとしても、全くのバッドエンドではないのかな、と。

最近は、ここまでひとの心を動かすドラマがないような気がします。
ドラマのせいで価値観や人生観が変わるような。
昔はそんなドラマがもっとあったように思うけど。
ひとの心を動かすには、残酷なシーンも見なくてはいけないのかもしれない。
博人も確かそんなセリフがあったよね。
「辛いから見て見ぬふりか。ちゃんと目を開けて見て、自分で考えろ」みたいな。

子供には残酷なシーンを見せたくはないけれど、それが現実なのかもしれない。
だから、目を開けてしっかり見て、自分で考えることが大切なのかもしれない。
そんなことも考えさせられました。

しかし、今見ると、すごいキャスト。
反町隆史に香取慎吾、谷原章介、河相我聞、浜崎あゆみ…
あと、カーペンターズの曲がすごくこのドラマの世界観に合っていて、見つけ出した人、素晴らしいな、と。
オープニングテーマは「Top of the World」、エンディングは「青春の影」なのだけど、最終回だけ「イエスタデイ・ワンス・モア」なんです。
過去を思い返し、今後に余韻を残す感じの曲もぴったりで、すごい!


4月から始まる野島伸司さん監修ドラマ「アルジャーノンに花束を」も楽しみです。

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