ビンテージ・ドラムとおやじバンド

ビンテージ・ドラム(1946~1978)コレクションの紹介。

Ludwig 1972 Hollywood Model !

2013-07-17 15:53:29 | ビンテージ・ドラム
今回ご紹介するのは Ludwig '72 Hollywood Model (22"12"13"16")です。
1974年以降は Big Beat Model として登場しますが、このセットは72年製ですので、あえてハリウッド・モデルとしてご紹介いたします。
サイズは22x14BD,12x8TT,13x9TT,16x16FTと現在では定番のツィンタムのセットですが、60年代はタムが12x8が2つでした。
したがって、同じ口径のタムですのでピッチを変えて音色を変化させていました。
そして70年代に入ってから、12x8、13x9の口径の違ったタムを装着するようになったのです。



仕様はマホガニー/ポプラ/メイプルの3プライ、メイプルのレインフォースメントと60年代の仕様と同じです。
特徴としては、内部がクリアーで71年と72年製だけに付けられた「ブルー/オリーブの紙タグ」が貼られていることでしょう!

71年製はデート・スタンプ「SEP 28 1971」が印字されていますが、72年製は数字4文字「〇〇72」が羅列されています。
このセットには、ブルー/オリーブの紙タグで「4272」と印字されています、はじめの2ケタが42週を意味し、次の2ケタが年号を表しています。
したがって、1972年の42週目の製造、10月中旬になるでしょうか。

  (クリックすると拡大されます)

この頃のラディックが、70年代の“ラディック黄金期”と云われています!
製造工程も円熟期に入り、全てがラディックの絶頂期でした。


しかし、75年あたりからシェルの内側に「Granitone Paint」(グラニトーン)と云う安山岩を練り混ぜた灰色の塗装をしました。
これは当時、楽器全体に音量が求められ、太鼓もシェル内の反響の増幅をはかったのです。
これによって従来のラディックらしい、ふくよかで温かい、オープンな感じが消えてしまったのです。

そして、76年ぐらいからシェルを強固にする為に、4プライ、6プライと厚くし、レインフォースメントも取り除かれてしまいました。
80年代には9プライ(8mm)まで厚くなり、あのラディックのふくよかな音とは少し掛け離れてしまったのです。
残念ではありますが、これも時代の流れでしょうか・・・

このセットは、70年代の“ラディック黄金期”と云われた1972年の製造です。



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