○挿絵俳句698a・一本の・鎌田透次712a・2025-04-30(水)
○「一本の指紋を立てる桜まじ」(『転生』2025)(鎌田透次712a)【→Haiku and Illustrationへ →第15句集へ】
○季語(桜まじ・晩春)
holding a finger up
holding a fingerprint up
cherry blossom wind / Touji
【作句メモ】:「桜まじ」とは桜の咲く頃に吹いてくる南風のこと。風の暖かさと方向を指で測る。もう桜は北海道へ至った頃か。
○方法俳句698・同質因果26/61・立羽不角01・2025-04-29(火)
○「我影に追ひつきかぬるこてふかな」(立羽不角01)
○季語(こてふ・三春)(「→俳諧伝授」より引用)【→方法俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:「こてふ」は漢字で「胡蝶」。蝶(ちょう)の異称。みずからの影に追いつくことができない蝶。この場合の影とは姿や形の意味であろう。それほどたよりなくひらひら舞っている。
○立羽不角(たちばふかく)(1662-1753)
○好きな一句「松とりて常の旭となりにけり」02
○季語(松とる・新年)
【Profile】:江戸生まれ。書店を営んだ。蕉門の人々と交わり、のち点取俳諧の点者として立ち、千余人の門人がいた。月並前句付の興行で浮世風を流行させ、江戸俳壇を風靡。91歳と長生きした。
○色彩俳句698・闇色3・森田緑郎01・2025-04-28(月)
○「花万朶猫ときに闇のようにいる」(森田緑郎01)
○季語(花万朶・晩春)(「俳句界201202」より引用)【→色彩俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:花万朶(はなまんだ)の色彩が溢れている午後。路地の黒猫は闇のように動かずにいる。
○森田緑郎(もりたろくろう)
○好きな一句「二月突き指くらやみの馬を倒し」02
○季語(二月・初春)
【Profile】:1932年神奈川県横浜市出身。大学2年の時に「俳句評論」に参加。→金子兜太に師事。1962年「海程」に参加。編集同人、海程会運営委員。「海原」創刊同人。
○挿絵俳句697b・信金の・鎌田透次711b・2025-04-26(土)
○「緑さす体育館の横扉」(『転生』2025)(鎌田透次711b)【→Haiku and Illustrationへ →第15句集へ】
○季語(緑さす・初夏)
in the season offresh greenery
door on the side of the gym / Touji
【作句メモ】:動けば汗ばむ季節となり体育館の横扉は開けたままになっている。横扉から出るには下履きが必要である。