重低音のBlue Canary

♪ 思いつくままを、つたない文と photo で …

名古屋朝顔。

2008-07-23 | つれずれ


「名古屋朝顔」をご存知でしょうか。

品種名ではありません。

朝顔の、蔓(つる)を伸ばさず盆栽風に仕立て、
直径15cmから、大きいものでは20cmもの大輪の花を咲かせる栽培法で、
正式には「名古屋式盆養切り込みづくり大輪朝顔」と言います。


明治20年ごろ、名古屋市内の薬問屋「音羽屋」の主人が考案したのが始まりで、
やがて盆栽好きの旦那衆の間で広まり、
明治35年には「名古屋朝顔会」が創立されて、
毎年この時期に展示会が催されるようになったのだそうです。

ただし、
「展示会」とは言っても、
当時はそれぞれの会員の自宅で開かれ、
床の間に飾られた「名古屋朝顔」を羽織袴で観賞し、
抹茶をいただきながら、「朝顔談義」に文字通り花を咲かせるというものでした。


さらに大正時代に入ると、
「名古屋朝顔」の種子がみだりに流出するのを防ぐため、
会員になるには、栽培技術のみならず職業、人柄までも厳しく審査されたうえ、
保証人まで求められたそうです。

しかも、
会員数は15名に限られ、欠員が出るまでは入会さえできないという
極めて閉鎖的な会でした。

それが、昭和30年代になってようやく門戸が開放され、
種子や栽培法も公開されるようになって、
現在では愛好家が全国に及ぶと聞きます。



その「名古屋朝顔まつり」が今月27日まで、
私が毎朝立ち寄る名古屋市北区「名城公園」内の管理・展示棟「フラワープラザ」で開かれています。

ぜひ見たいと以前から思っていたのですが、
残念ながら、
何しろ「朝顔」の展示会ですから、
展示時間は「午前9時~午後2時30分」までです。

つまり、
休日に行かない限り
会社勤めの私たちは見ることができないのです。


なので、
本格的な盆栽仕立ての「名古屋朝顔」を拙ブログでお見せすることはできません。

今日の写真は
たまたま今朝、開館前の「プラザ」玄関先に置かれていた数鉢です。

出品作品のようには仕立てられていませんが、
それでも普段見かける朝顔に比べると
たしかに「育ちの違い」が分かる気がしませんか?



美しい花を見たければ、
花の都合に合わせて見にいらっしゃい――その通りですよね。

都合を合わせられる方は、
お出掛けになってみてはいかがでしょう。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
☆ 素晴らしい! (hirorin)
2008-07-23 23:16:53
確かにお育ちの良いお花のようですね
地名までつけられてるとなると「名古屋の誇り」なのでしょうね

普通の朝顔にはない色合いと、絞りのような模様がとっても素敵です

こんなに丁寧に説明をしてくれたのに、現物が見られないのはガッカリです
お忙しいとは思いますが、休日返上で行ってみてください
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素敵でしょ? (hirorinさんへ)
2008-07-24 21:38:10
やはり休みに見に行かなければいけませんかねえ。なんとかがんばってみましょうかね。
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朝顔 (kawa)
2008-07-24 22:39:12
色といい、大きさといい、見事ですね。
家で咲かせてみたいですが、難しいんでしょうね。
返信する
名古屋朝顔 (kawaさんへ)
2008-07-25 23:32:07
一種の盆栽仕立てですから、それなりの勉強が必要なのかも知れませんね。調べてみますので、しばらく時間をください。
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