「名古屋朝顔」をご存知でしょうか。
品種名ではありません。
朝顔の、蔓(つる)を伸ばさず盆栽風に仕立て、
直径15cmから、大きいものでは20cmもの大輪の花を咲かせる栽培法で、
正式には「名古屋式盆養切り込みづくり大輪朝顔」と言います。
明治20年ごろ、名古屋市内の薬問屋「音羽屋」の主人が考案したのが始まりで、
やがて盆栽好きの旦那衆の間で広まり、
明治35年には「名古屋朝顔会」が創立されて、
毎年この時期に展示会が催されるようになったのだそうです。
ただし、
「展示会」とは言っても、
当時はそれぞれの会員の自宅で開かれ、
床の間に飾られた「名古屋朝顔」を羽織袴で観賞し、
抹茶をいただきながら、「朝顔談義」に文字通り花を咲かせるというものでした。
さらに大正時代に入ると、
「名古屋朝顔」の種子がみだりに流出するのを防ぐため、
会員になるには、栽培技術のみならず職業、人柄までも厳しく審査されたうえ、
保証人まで求められたそうです。
しかも、
会員数は15名に限られ、欠員が出るまでは入会さえできないという
極めて閉鎖的な会でした。
それが、昭和30年代になってようやく門戸が開放され、
種子や栽培法も公開されるようになって、
現在では愛好家が全国に及ぶと聞きます。
その「名古屋朝顔まつり」が今月27日まで、
私が毎朝立ち寄る名古屋市北区「名城公園」内の管理・展示棟「フラワープラザ」で開かれています。
ぜひ見たいと以前から思っていたのですが、
残念ながら、
何しろ「朝顔」の展示会ですから、
展示時間は「午前9時~午後2時30分」までです。
つまり、
休日に行かない限り
会社勤めの私たちは見ることができないのです。
なので、
本格的な盆栽仕立ての「名古屋朝顔」を拙ブログでお見せすることはできません。
今日の写真は
たまたま今朝、開館前の「プラザ」玄関先に置かれていた数鉢です。
出品作品のようには仕立てられていませんが、
それでも普段見かける朝顔に比べると
たしかに「育ちの違い」が分かる気がしませんか?
美しい花を見たければ、
花の都合に合わせて見にいらっしゃい――その通りですよね。
都合を合わせられる方は、
お出掛けになってみてはいかがでしょう。
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地名までつけられてるとなると「名古屋の誇り」なのでしょうね
普通の朝顔にはない色合いと、絞りのような模様がとっても素敵です
こんなに丁寧に説明をしてくれたのに、現物が見られないのはガッカリです
お忙しいとは思いますが、休日返上で行ってみてください
家で咲かせてみたいですが、難しいんでしょうね。