映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
愛という名の孤独
2011年12月08日 / 本
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1994 新潮社 原題:Replique(速答)翻訳者:朝吹由紀子
フランソワーズ・サガン(1935-2004)が
40-50代に新聞雑誌でした対談からなりたっている。
お金、賭け事、スピード、好きな作家・嫌いな作家、趣味、TVと映画、孤独,死、時間と老いetcについて語っている。
中でも目を引いたのはスピードと作家の話題。
8歳のとき父親の膝の上で運転を始めた時から車への情熱を覚えたという。
スピード好きは死と戯れる趣向がある。賭博、恋の情熱にも通じる。
「生を愛する人は、その反対である死にも魅かれます。」
好きな作家はプルースト。スタンダール、モーパッサン、コクトー、デュラス、デュマ、カーソン・マッカラーズ、サリンジャー、マンスフィールド
嫌いな作家はフローベール、ジョイス
「サルトルは別格で、作家としても人間としても尊敬します。」(彼女とサルトルは30歳違いだが、誕生日が6月21日で同じである)
ただ、彼女は「自分のことをしゃべるより、会話のほうが好き。自分にそれほど興味を持っているわけでもないし。」という。この本は、
「ところであなたはどうして記事を書くようになったのですか・・・…あなたはごく幼いころから物を書いていましたか。」という彼女の質問で終っている。
いかにも洒脱な印象だが、はたして自分に興味を持たない作家っているだろうか??機知をひけらかす社交界のおしゃべりとも受取られかねない。このはぐらかしにあった、生真面目なボーヴォワールが、「サガンを相手だと、会話が成り立たなくなる」と言ったのは無理もないと思った。
→「サガン 疾走する生」11-12-5
→「さよならをもう一度」12-10-25
→「サガン 悲しみよこんにちは」10-3-9
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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久しぶりにいらして下さって嬉しいです。月日は流れ、年上の側の気持が分るようになってしまうんですね。そうそう、文庫本は読みづらいですね。「ブラームスはお好き」の映画化「さよならをもう一度」(バーグマンとパーキンスとイヴ・モンタン)10月末に松江にやって来るのです。果たしてこの3人のうち、誰に感情移入することになるか、自分でも分りません。レビュー書きます乞御期待。
私、若いころパーキンスのファンだったんですよ。今はまったく好みではないけれど。イヴ・モンタンはぴったりかなあ。レビュー楽しみです。