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「青年茂吉」

北杜夫著 2001年岩波現代文庫 91年岩波書店刊   初出「図書」1988年1月~91年1月連載「茂吉あれこれ」斎藤茂吉伝四部作の第一作。 歌集「赤光」「あらたま」茂吉23歳~35歳    明治38年(1905)~大正6年(1917年)の時期昭和2年(1927年)生まれの著者が、60歳を超えてようやく父について本格的に語りだした。それを控えていたのは、「まえがき」によれば、父に比べて文学者として . . . 本文を読む
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「茂吉晩年」

北杜夫著 2001年岩波現代文庫刊(初出1998)「斎藤茂吉伝」四部作の完結篇。茂吉63歳~70歳、1945~1953年。斎藤茂吉の死は、夜7時のNHKニュースでも取り上げられた。その日、1953年2月25日を私が、なぜ憶えているかといえば、風呂場から「しまった!!」という父の声が聞こえ、それも滅多に出さない大声だったから。斎藤茂吉の名前も、この時初めて聞いたのだと思う。わたしはその時、7歳、小学 . . . 本文を読む
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「茂吉彷徨」

北杜夫著 岩波書店 1996年刊 初出「図書」93-964冊組評伝の3冊目。日本が戦争に負けるまで、茂吉47~63歳1929~1945(昭和4~20年)歌集「たかはら」「石泉」「白桃」「暁紅」「寒雲」「小園」。1933年、茂吉の妻輝子のダンス教師との事件が新聞に載る。夫婦は警察の事情聴取も受け、憤激した茂吉は妻を家から追い出し、別居解消にはなんと12年もかかる。その一方で茂吉は美貌の弟子永井ふさ子 . . . 本文を読む
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「壮年茂吉」

北杜夫著 岩波書店 1993年刊  初出「図書」91年2月~93年5月次男による斎藤茂吉の4連評伝の2冊目は茂吉36歳~47歳「つゆじも」「遠遊」「遍歴」「ともしび」1917~1928(大正6-昭和3)時代だ。「つゆじも」では長崎に単身赴任、孤独感に悩む。「遠遊」ではウィーン留学、クレペリン博士の握手拒否に傷つき「毛唐」という罵言が登場す。(私の父もこの語を使っていたが敬愛する師に倣った . . . 本文を読む
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