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「散歩学」のすすめ

11月2日、市立図書館の近く西津田町で。なぜか脚がとまらず13000歩も歩いてしまった。

中公新書 古川愛哲著

著者は1949年生まれのエッセイスト。雑学に関する本もある。

このごろウォーキング人口が増えているが、中には熱心のあまり本末転倒な張切り方をしている人がいる。著者は、もっと楽しく歩こうと主張する。

「散歩学」というだけあって、江戸時代や明治時代にいかに日本人が良く歩いたかという「歴史」、歩くと脳が活性化して発想も豊かになるという「医学」上の効能なども含んでいるが、芸術専攻だけあって、文章自体がひょうひょうとして意表をつく。

鳥居の種類、樹木の名前なども出ていて、著書というよりは、趣味のブログでも読むような感じだ。そこが個性だし、一方、ひとりよがりだなという印象も受ける。サッと読んで好きな所をつまみ食いに憶えておく程度でよいかも知れない。

国木田独歩が散歩の始祖だと言っているが、福沢諭吉も忘れないで欲しい。
一人よりも家族とかおおぜいで歩く方がよいと言う著者の意見だが、なかには独りになりたくて散歩する人もいる。
そして、「雑談しつつ歩け」とは男性に向けた忠告だなあと思う。男性は雑談が苦手。文章教室には書く方が得意という女性もいるが、たいていの女性は口から先に生まれたような雑談の名手が多い。

私は、家から追い出されるタイプである。定年後の男性で暇をもてあましている人の気持が分る。家にいて忙しく家事を取り仕切る側の人にとって、「散歩」と言う言葉に、又別の感慨を催すのではなかろうか。

前に読んで面白かった本を上げる。

加藤仁著「定年後の旅行術」講談社現代新書。

綿密で長期間に亘る取材で、個性的な男女シニアの例を挙げており、人生とは何かを考えさせる。

→「雑談力」15-3-28
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