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映画「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」


2015 米 125分 松江SATY東宝にて2月17日鑑賞 ≪FIFTY SHADES OF GREY≫
監督 サム・テイラー・ジョンソン 出演 ダコタ・ジョンソン ジェイミー・ドーナン

原作はベストセラー官能小説。
「容姿端麗な若き富豪と恋愛経験ゼロの女子大生アナの恋愛模様を、特異で過激な性描写を交えて描いている」(映画com)

と言う紹介の割にはソフトな描写で、SM映画としては手ごたえがなく、恋愛映画としても中味が薄い。
ヒロインが少女っぽくて花模様のブラウスにカーデガンで登場する姿は「プラダを着た悪魔」のアン・ハサウェイのようだし、飲物についた「DRINK ME]という札は「不思議の国のアリス」を連想させる。

監督も原作も女性であり、女性が喜んで見るようにと、極端な表現を避けたのでは。
「ノーウェア・ボーイ」にしてもSMの要素はほとんど感じられなかった。

私に言わせれば、最大の魅力はタイトル。
グレイを人名ととると「グレイの50の顔(50面相?)」だが、灰色ととると「50の陰影を持つ灰色」
「灰色の青春」「灰色高官」など、日本では「灰色」のイメージはあまり良くない。
しかし西欧のある国では灰色が好まれると聞いたことがある。
日本のように白か黒かの決着をつけるより、その中間で生きるのが大人らしい生き方とか。
灰色に50種類もあるはずはない?いえいえ服の生地だけでもそれくらいあるのでは。
ここ出雲に住むと、灰色から雲の色を連想する。
冬は温かく夏は涼しく地表を守る、雲の様々な変化は目に親しいものだ。

またいかにも英米的だが契約によってSMの関係に入るという設定がなかなか示唆的だ。
結局、SMと言っても双方の(暗黙の)合意がないと成立しないので、初めから
生まれつきの運命で決まっているわけではない。

映画は途中でプツンと終ってしまい、観客は自然に続きが待ち遠しくなる。
今のままでは何もかも中途半端。
初めは処女のごとく、あとは脱兎のごとくで第二部、第三部で大きく化けてほしいもの。

午後の映画館は私を含めて3人だけ、すべて女性客だった。

→「ノーウェア・ボーイ」11-10-18
→「プラダを着た悪魔」6-12-8
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