映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
映画「できごと」
教授(ボガード)と学生(ヨーク)の親密な関係
オーストリア女子留学生(ササール)と教授のそぞろ歩き
男女学生が舟遊びしているが、この後で、教授も乗るように招かれる
マイケル・ヨーク:貴族の跡取り息子ウィリアムはアンナに一目ぼれする
芝生で学生とくつろぐ考古学教授チャーリー(スタンリー・ベイカー)
TVに出たりと世渡りがうまく女好きだが、なぜか主人公につきまとう
アンナ(ジャクリーヌ・ササール)無口で神秘的、周り中の男を魅惑している
1967 英 100分 レンタルDVD 原題 Accident 監督 ジョゼフ・ロージー 脚本 ハロルド・ピンター 出演 ダーク・ボガード マイケル・ヨーク ジャクリーヌ・ササール デルフィーヌ・セイリグ スタンリー・ベイカー
監督のジョゼフ・ロージーは赤狩りに追われて英国に渡っている。
脚本のハロルド・ピンターはロンドンの労働者階級・ユダヤ系出身であり、その戯曲は不条理劇と言われ、一切の説明抜きに物語が展開し、見る人によっていくつもの解釈ができるといわれる。
ネタバレあり
主人公スティーヴン(ダーク・ボガード)は40代でオックスフォードの哲学教授、妻と2人の子供、郊外の邸宅という幸せそうな人生を築いている。
登場する男性は2人の教授、若い男子学生、いずれも既婚者だったり、婚約中だったり、異性愛の世界を描いていると見えて、彼らの間には濃厚な同性愛の空気があると、見ればみられる。視覚訓練法に、複雑な模様をっと見つめていると、アーラ不思議、全く別の模様が浮き出してくるというものがあるが、そんな感じ。と言うより、むしろ、ボガードとヨークの共演ならゲイの話だとばかり思って見ていたら、あれよあれよという間に男女の話になって行ってビックリという方が正確だ。ついつい、撮影開始時、英国ではまだ同性愛が違法だった(たしか、1967年に解禁)ことを忘れていた。
具体的に言えば、ダーク・ボガードが午前3時に帰宅すると、妻が出産のため里帰りして無人のはずの家に、チャーリー(スタンリー・ベイカー)とアンナ(ジャクリーヌ・ササール)が来ている。この男は、何かというとボガードのうちに寄ったり、泊まったりするのである。図々しい性格なのは確かだが、顔立ちが淀川長治に似ているし、ひょっとしてゲイではないか?
ボガードは「腹が減った」と、スーツとネクタイのままで卵を割ってオムレツをこしらえる。それをチャーリーの前に置くと、彼が有難うとも言わずに食べだす。2口3口食べると、その皿をボガードが引き寄せて食べだす。その一連のしぐさが実に自然である。男性が帰宅するなりネクタイ&スーツのままで、料理するのがこれほどセクシーだとは、これまで考えても見なかった。
彼は1963年に「召使」という同監督・同脚本家の映画に主演しているが、家事が得意なのはその時からかもしれない。そういえば1973年の「愛の嵐」でも、器用にホテルマンを務めていた。日本で「男子厨房に入らず」とか言うが、これは男性を骨抜きにするための日本女性の深謀遠慮で、何でもできるのが男だという常識も世界にはあるのかも知れない。
スティーヴンの別れた妻(デルフィーヌ・セイリグ)は相変わらずの上品な美貌を見せていた。
オーストリア女子留学生(ササール)と教授のそぞろ歩き
男女学生が舟遊びしているが、この後で、教授も乗るように招かれる
マイケル・ヨーク:貴族の跡取り息子ウィリアムはアンナに一目ぼれする
芝生で学生とくつろぐ考古学教授チャーリー(スタンリー・ベイカー)
TVに出たりと世渡りがうまく女好きだが、なぜか主人公につきまとう
アンナ(ジャクリーヌ・ササール)無口で神秘的、周り中の男を魅惑している
1967 英 100分 レンタルDVD 原題 Accident 監督 ジョゼフ・ロージー 脚本 ハロルド・ピンター 出演 ダーク・ボガード マイケル・ヨーク ジャクリーヌ・ササール デルフィーヌ・セイリグ スタンリー・ベイカー
監督のジョゼフ・ロージーは赤狩りに追われて英国に渡っている。
脚本のハロルド・ピンターはロンドンの労働者階級・ユダヤ系出身であり、その戯曲は不条理劇と言われ、一切の説明抜きに物語が展開し、見る人によっていくつもの解釈ができるといわれる。
ネタバレあり
主人公スティーヴン(ダーク・ボガード)は40代でオックスフォードの哲学教授、妻と2人の子供、郊外の邸宅という幸せそうな人生を築いている。
登場する男性は2人の教授、若い男子学生、いずれも既婚者だったり、婚約中だったり、異性愛の世界を描いていると見えて、彼らの間には濃厚な同性愛の空気があると、見ればみられる。視覚訓練法に、複雑な模様をっと見つめていると、アーラ不思議、全く別の模様が浮き出してくるというものがあるが、そんな感じ。と言うより、むしろ、ボガードとヨークの共演ならゲイの話だとばかり思って見ていたら、あれよあれよという間に男女の話になって行ってビックリという方が正確だ。ついつい、撮影開始時、英国ではまだ同性愛が違法だった(たしか、1967年に解禁)ことを忘れていた。
具体的に言えば、ダーク・ボガードが午前3時に帰宅すると、妻が出産のため里帰りして無人のはずの家に、チャーリー(スタンリー・ベイカー)とアンナ(ジャクリーヌ・ササール)が来ている。この男は、何かというとボガードのうちに寄ったり、泊まったりするのである。図々しい性格なのは確かだが、顔立ちが淀川長治に似ているし、ひょっとしてゲイではないか?
ボガードは「腹が減った」と、スーツとネクタイのままで卵を割ってオムレツをこしらえる。それをチャーリーの前に置くと、彼が有難うとも言わずに食べだす。2口3口食べると、その皿をボガードが引き寄せて食べだす。その一連のしぐさが実に自然である。男性が帰宅するなりネクタイ&スーツのままで、料理するのがこれほどセクシーだとは、これまで考えても見なかった。
彼は1963年に「召使」という同監督・同脚本家の映画に主演しているが、家事が得意なのはその時からかもしれない。そういえば1973年の「愛の嵐」でも、器用にホテルマンを務めていた。日本で「男子厨房に入らず」とか言うが、これは男性を骨抜きにするための日本女性の深謀遠慮で、何でもできるのが男だという常識も世界にはあるのかも知れない。
スティーヴンの別れた妻(デルフィーヌ・セイリグ)は相変わらずの上品な美貌を見せていた。
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