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婦人代議士アンジェリーナ

1947 イタリー 90分 DVDで鑑賞 原題《L'onorevoleAngelina》監督 ルイジ・ザンパ 出演 アンナ・マニャーニ フランコ・ゼフィレッリ他 

ムッソリーニの「産めよ増やせよ」政策のため5人の子持ちであるアンジェリーナ(アンナ・マニャーニ)は、警察官の夫の収入で細々と暮らしている。そこは貧民街で劣悪な環境だ。ある日、闇商売で売り惜しみをするパスタ屋を襲ったのを手始めに、2㎞も離れたバス停を近くに移させたり、断水を直させたり、子ども食堂を開設させたり(幼い子たちが無心に匙で食物をほおばるのを見守る母親たちの満足そうな微笑・・・涙が出た)大雨で水浸しになった貧民街から、新築の団地に強引に移り住んだり、彼女を中心にした女性連中は不満を大声で語り、かつ行動に移す。機転が利き、弁が立つ彼女は、代議士になってくれと担ぎ上げられる。アンジェリーナはついには夫や子供を放って、政治運動にのめりこむ。団地の所有者から起訴され、刑務所に収監される。そこで家族をないがしろにしていたことや、自分は政治家の資質はないことを反省する。釈放後、それまで隅っこに追いやられていた夫は別離を望むが、必死に彼を取り戻そうと努力し、家族が元に戻り、しかし、これからも生活の場から声を上げることを宣言する。

庶民が権利意識をしっかり持っていること、新聞がそれを支援することに、民主主義社会の基本を見る思いがした。

フランコ・ゼフィレッリはマニャーニの娘に恋する美男の若者の役。

ところで「婦人代議士」という呼び方は懐しい。「婦人代議士か婦人警官になる」と言っていた子供のころを思い出す。

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