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雑談力

若い頃は雑談が苦手で、人に話しかけられると何と返事して良いかわからなかった。と言うのは、私は人間、真実と誠実が何よりも大事、1ミリでもうそをついてはならない、と信じていたので、実体のない挨拶、その場限りのお世辞や無意味な世間話を口にしたくなかったからである。

しかし70代の今は、雑談いつでも来い、何時間でもしゃべりますという図々しさである。(ただし相手がいない)

雑談力と言う言葉、昔は聞いたことがない。最近誰かが言いだしたものらしい。その上雑談力検定などと言うものまで出来て、都道府県・男女別に順番をつけている。ネット上にもある。

問題は、男性日本一が島根県となっていることだ。

そういえば思い当たることがある。
陽気が良くなると夕暮れ、川沿いのベンチに、決って2、3人の老人が座って話に興じている。その傍らを2人並んでウォーキングしている初老の男性も、ずっと何か話している。プールでは他人の迷惑も顧みずコースを占領、横並びで顔つきあわせてしゃべりしつつ歩く2人から3人。プール際でも円卓を囲んで4~5人が歓談。サウナ室で入替り立ち代わりTVをネタに話す人々。10人に1人くらいは女が混じるが、後はすべて男性だ。私は決って夕方5時から6時くらいに行ったが、小耳にはさんだ所では、夕食ができるまで時間をつぶしているらしい。島根男性の日本一の雑談力は日々こういう風景の中で鍛えられているのだ。

ところで島根の女性はどうか。遺伝子上は好成績が期待されるが、信じられないことにこちらは最下位なのである。

男性が心おきなく雑談している間、女性は雑用に追われているに違いない。私は古代ギリシアを思い出す。アテネ市民がアゴラ(広場)に集い、優雅な文化生活を享受することが出来たのは、労働を奴隷に押付けていたからである。

島根県民が男性=市民、女性=奴隷であるなんてことはあり得ないと思うが、
では、この極端な結果をどう解釈すればいいのか。

さらに、ポーラ化粧品の美肌検定によると女性で日本一美しい肌を持っているのは島根だそうである。

お喋りが下手、肌はきれい、まるで人形のようだが、人形ならまだ沈黙を守るから扱いやすい。
ぶっきら棒でとげとげしいお喋りをする、肌だけ美しい女性と言うのはいかがなものか。

島根の男性
 「傾聴」8-1-5
 「山陰の底力」9-8-31
 「無防備」14-1-10
 「二宮金次郎」12-7-3
 「磯野波平の憂鬱」10-11-28
島根の女性の立場
 「古文書を楽しむ会」7-10-14
わたし
 「似たもの親子」8-8-11
 「ポワチエの少女」8-11-15
 「うつの反対語は好奇心」15-3-10
 「O型の教え好き」12-1-18
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (桃すけ)
2015-03-29 18:27:00
雑談力の検定はどのようにするのかしら。私も若い時は雑談苦手でした。人見知りするほうだったし・・・。今は雑談力あるほうかもわからない。けれど、相手によりけりかな? 気が合いそうにもない人にとは、初めから相手にしないという術も学んだし・・。大人になったのか、すれたのか。
 
 
 
Unknown (Bianca)
2015-03-29 19:47:25
桃すけさん
コメント有難うございます。若いうちはそうですよね。若者特有の潔癖や世間知らずのため、ごく限られた人以外と話ができない……。気の合いそうもない人は、初めから相手にしない術、これは大事です。いらざる摩擦を避ける、これこそ大人でしょう?「すれた」というと言葉が悪いですが、純粋なすれてない人位始末に悪いものはないと思いませんか?善意の無知無能なひとよりも悪意のある有能なひとが好きです。
 
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