映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
司馬遼太郎記念館
近鉄奈良線の河内小阪(かわちこさか)駅の南東12分のところにある司馬遼太郎記念館。いつか行かねばと思っていたが、ようやく、梅雨晴れの一日、その望みがかなった。
近鉄奈良線は私にとって、40年以上前の学生時代、お世話になった路線だ。今では難波までのびているが、当時は奈良ー上本町間で、東の終点・奈良に住み、西の終点・上本町にある(偶然にも、司馬さんと同じ)学校に通っていた。
車窓に見るだけで降りたことの無い小阪駅。降りてみたら、やはりそこは北摂と違う。まず車の衝突事故にぶつかった。おまわりさんが6、7名現場検証している。うちの近くではこの9年間に一度見たかどうかの光景を、到着30分以内で見た。駅に近いBIANCO「ビアンカ」(男女どっちなの)と言うパスタ店に入ったが、自営業者らしい4、5人の男性が、祭の打ち合わせ?をしている、その声がやたらと大きい。「ビアンカさん」というのが、その店の主人(男)をさしているというのが秘かにおかしかった。
この活気溢れる土地で、万巻の書に埋もれて暮らしていた司馬さんは、よほど??な人だったのだろう。万巻というのは誇張ではなく、実際に4万冊あるそうだ。安藤忠雄氏の設計による記念館では、何より、壁一面の書棚が主人公だ。 ガラス窓を通して見える庭も自然に任せて枝や葉が茂っている。
登録数280名というボランティアの、きょうの当番が、門外、庭、入口、カフェ、書庫のいたるところで務めを果たしている。オスカー・ワイルドの童話「Selfish Giant(わがままな大男)」に出てくる子供達のように、司馬さんの作った「庭」で、280人の子供達が嬉々として戯れているのではないかと思った。創作という孤独な作業のうちに多くの時間を過ごした司馬さんはそれを見て喜んでいるだろう。
近くの田辺聖子文学館にも行ったが、それはまた別の機会に述べることに。
→「私のBianca」 8-9-7
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毎日のボランティアの顔が変わります。午前と午後も変わり男女ともいきいきしています。
新緑の季節は庭が美しい、ふいと窓から司馬遼太郎氏のお顔が現れそうな錯覚します。
学生さんに人気があって、土曜、日曜は多いです。
沿線に司馬遼太郎の記念館があるのですか、設計が安藤忠雄というと、コンクリート打放し仕上げで有名な建築家ですよね。司馬先生の本はそれほど読んでないのでなんですが、「空海の風景」は好きな作品です。