映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
〔映画〕ガーダ
2005年 監督:古居みづえ 鑑賞@シネ・ヌーヴォ 06年5月23日
「映画で見るパレスチナと日本」
最近、大阪市西区のシネ・ヌーヴォ九条で上映された「ガーダ」と「バッシング」は、どちらもパレスチナに関係のある映画で、私は、個人的な興味があったので、両方見た。
「ガーダ」は記録映画で、ガザの難民キャンプを取材した古居みずえさんの作品だ。はじめは現地通訳として雇い、その後十二年にわたって交流のあった若い女性、ガーダを通じて古居さんはふつう外国人には閉ざされたイスラム女性の素顔を捉えることが出来た。
イスラエル軍政下、日々曝される生命の恐怖や屈辱や貧困にも関わらず、脈々と受け継いできた伝統文化と生き生きとした日常が私たちに示される。
見ている間、たびたび、笑い、感嘆し、涙を流し、同じ文化圏の隣国で過ごした若き日に思いをはせた。見終わって、ながい間音信不通だった肉親の、今まで知らなかったよさに触れたような気がして、古居さんに感謝と畏敬の念を覚えた。
以上は文章教室で書いた文章の前半部分
後半は→08年4月23日「バッシング」に続く
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大病を乗り越え、生涯の仕事としてジャーナリストを志し
パレスチナ難民キャンプ取材に打ち込む彼女の12年間の集大成。
1948年島根県出雲市生まれ。涙あり、笑いあり、必見の傑作。
なつかしい! あの近くで私も若き日を過ごしたので。。。
古居さん、がんばって下さい!(5点中4.5点)
「古居みずえ・パレスチナの詩」8-9-24
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中東で暮らしていらしたですね~。憧れ、なんておこがましいですが、私には憧れの中東、さぞ貴重な経験をされたことと思います。
私は予備知識があまりないまま「ガーダ~」を観て、それから色々パレスチナについて知りたいと思い、読んだり観たりするようになったのですが、人々や文化の魅力にどんどん惹きこまれています。特にニュースでは伝わらないユーモア感覚がとても魅力と思います。
Biancaさんは関西にお住まいなのでしょうか?関西で上映しているかわかりませんが、最近では「パラダイス・ナウ」というパレスチナ映画がとても衝撃的でした。初めてお邪魔して長々とすみませんが、機会があればオススメしたい作品です。
「憧れ」は、住んでみるとすぐに幻滅に取って代わったりしますが、旅行者には素敵な土地ではないかと思います。ただし私の見た、故郷を失ったパレスチナ人は、正直・勤勉・知的でとても素晴しい人たちだと感じました。「パラダイス・ナウ」良さそうですね、是非見たいと思います。ところで、アレッポの石鹸、つい最近、私も買ったのですよ。(一個800某円で)当時シリアのお土産として、親戚知人に配りましたが、おおむね好評でした。言い換えると、シリアではこれ以外には見るべきものがないのかも。ナイショですが。
そうですよね。中東で暮らしてらしたんですから、”ながい間音信不通だった肉親の、今まで知らなかったよさに触れたような気がして”という感覚、なんとなくわかる感じがします。長期間の取材を元に作られた作品ですし、編集された作品に古居さんの想いがぎっしり詰まってた感があります。