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映画「クロエ」

2011 加米 レンタルDVDで鑑賞
監督 アトム・エゴヤン 出演 ジュリアン・ムーア アマンダ・サイフリッド

ネタバレ注意

★夏目漱石の「行人」

妻の不貞を疑う夫が、若い男に妻を誘惑してくれと頼むのが「行人」だが、性を逆にしたらこの映画になる。50歳の妻(ジュリアン・ムーア)は夫との間が冷え込んで肉体関係がなくなっている。大学教授の夫はまだまだ魅力的。彼女も医師という職業を持ち、息子も立派に育ち、素晴らしい家に住み、一見満足そうに暮らしている。おしゃれや身だしなみに気を配り、夫の誕生パーティを極秘に計画するなど、私から見るといじらしいほど努力しているのだが……。夫は何を考えているのか、たまたま見た携帯電話に浮気を疑わせるメールが。ついに若い娼婦(アマンダ・サイフリッド)を雇って、夫を誘惑させ、その報告を聞こうとする。

★レズビアン

これは50代と20代の女性の肉体美を同時に見たいという、男性の欲望から生まれた映画ではないだろうか?下敷きになったフランス映画は知らないので、確信はないが。二人の女優は、今まで何本か見たけれど、特に好きでも嫌いでもなく、ジュリアン・ムーアの方はむしろ苦手に属していたが、この映画では別人のように魅力があった。多分、レズビアンラヴにおいて女性が輝くということに加え、夫の心が今一つ分らない寂しさや、関係を深めようとする努力が空廻りすることには憶えがあるからかも。

★日本趣味

について言っている人がいないので。どこで感じたかというと…

①アマンダが日本語専攻。(実は知っているのは「コニチワ」一語だけとは、大胆とも図々しいとも)
②彼女の髪止めが「かんざし」を思わせ、武器になるところも似ている。
③この妻の行動は、日本では夫に芸者や妾をすすめることが立派な妻だとされていたのを思い出させる。「女大学」でも、すこし前の皇室でも。
④玄関にある花が、生け花のような形。その他もっとあると思うが。

「日本」というものが、いまやある種の趣味の良さを象徴しているのかと思える。

レズビアニズム
→「ミッシング~消された記憶」10-9-23
→「エーゲ海の誘惑」     10-2-28
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