乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

春日大社 おんまつり 御旅所祭 『田楽(でんがく)』について

2022年12月17日 | 神社仏閣・祭り

春日若宮おん祭 お渡り式 田楽 2016

 

 

田楽(でんがく)とは、

 平安時代中期に成立した日本の伝統芸能。

 楽と躍りなどから成る。

「田植えの前に豊作を祈る田遊びから発達した」「渡来のものである」などの説があり、その由来には未解明の部分が多い。   

 

 ① 平安時代から行なわれた芸能。もと、田植えの時に田の神をまつるため笛・太鼓を鳴らして田の畔で歌い舞った田舞(たまい)に始まるという。

 やがて専門の田楽法師が生まれ、腰鼓・笛・銅鈸子(どびょうし)・編木(びんざさら)などの楽器を用いた群舞と、高足(たかあし)に乗り、品玉を使い、刀剣を投げ渡しなどする曲芸とを本芸とした。

 鎌倉時代から室町時代にかけて田楽能を生んで盛んに流行し、本座・新座などの座を形成し、猿楽(さるがく)と影響しあった。

 のちに衰え、現在は種々のものが民俗芸能として各地に残っている。

 

 ニコニコ動画でおんまつりの『田楽』を見ているとはじめで邪気を払うような音を立て、歌い、問答の部分がある。

 この問答の部分を捉えても、古い形の神事であることがうかがえると感じる。

 この『田楽』は京都でもあったらしく、『年中縁起絵巻』でも乗せられており、古い文献でも残っていると解説者の方がおっしゃっておられた。

 秋田真吾氏(春日大社 主事)橋本麻里氏(ライター・エディター、公益財団法人永青文庫副館長)のお話は興味深く、大変ためになる。

 

 昔(室町頃)は『田楽能』というものもあり、現在の『田楽』よりもきらびやかであったという。

 こういった神事や伝統芸能は形ばかりでも残していかなくてはいけないといった観点からも、今のような形が取られ、後世に残そうとしたのではないかという説もあるとのことである。

 

 

 

 

 

以下は 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典引用

 

 ①大鳥大明神文書‐延喜二二年(922)四月五日・和泉国大鳥神社流記帳「日根参箇郡、依巡々者、十烈預、細男預田楽并参種預差定御供預、大楽両色預、差定大鳥郡」

 栄花(1028‐92頃)御裳着「又でんがくといひて、〈略〉ささらといふ物突き、さまざまの舞して」

 

 ② ①に用いる鼓。

 今昔(1120頃か)二八「此の白装束の男共の馬に乗たる、或はひた黒なる田楽を腹に結付て」

 

 ③ 「でんがくほうし(田楽法師)」の略。

 宇治拾遺(1221頃)五「その坊は一二町ばかりよりひしめきて、田楽・猿楽などひしめき」

 

 ④ 「でんがくおどり(田楽踊)」の略。

 雑俳・柳多留‐七一(1819)「田楽に味噌をつけぬは金輪寺」

 

 ⑤ 「でんがくやき(田楽焼)」または「でんがくどうふ(田楽豆腐)」の略。

 《季・春》 ※後奈良院宸記‐天文四年(1535)一二月一七日「でんがく三荷持参」

 

 ⑥ 「でんがくがえし(田楽返)」の略。

 歌舞伎・四天王櫓礎(1810)大切「桝花女の姿、上の石碑の田楽(デンガク)にて消える」 

 

 

 

 

  • 「春日若宮おん祭・御旅所祭」生中継・番組概要
番組名 春日大社「春日若宮おん祭」御旅所祭を生中継【リモート拝観 in ニコニコ美術館 特別編】
放送日時 2022年12月17日(土)14時~終了時間未定
視聴URL https://live.nicovideo.jp/watch/lv339412297
出演者 秋田真吾(春日大社 主事)
橋本麻里(ライター・エディター、公益財団法人永青文庫副館長)

 

 

 

 

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『榮花物語』巻第廿四「わかばえ」  細男と、枕冊子(まくらさうし)   岩波日本文学古典大系

2018年10月21日 | 古典全般(奈良〜江戸時代)

 写真は2011年12月 春日大社 春日若宮 おん祭り お旅所祭   細男(せいのう)
 

 







 ブログ:乱鳥の書きなぐり  細男       写真のみ等 複数記録



 私の好きな細男(せいのう)が『榮花物語』巻第廿四「わかばえ」に記載されていると教えていただいたので、読んでみる。

 もしこういったきっかけがなければ、『榮花物語』(二冊 岩波日本文学古典大系 赤)は日の目を見ず、書棚に置き去りにされていたかもしれない。

 我が家の『榮花物語』にも小さき栄華到来である。(ちと、使い方はおかしいが、お許しを!)


『榮花物語』巻第廿四「わかばえ」を開け、色の好きな私は、言葉で表現された色彩の鮮やかさに目を奪われた。

 平安時代当時の艶やかな生活の様子が手に取るように描かれている。

 知人に問うてみると、『榮花物語』について軽く浅く教えてくれた。

 固有名詞が多いわけも、納得。知らぬことだらけである。


 肝心の細男(せいのう)は、『榮花物語』(岩波日本文学古典大系)では細男(ほそおとこ)と仮名がふってある。

 ほほう。細男と書いて「ほそおとこ」と読ませるとな。

「ほそおとこ ではちと、感じが出ぬわぇな〜、おお、笑止。」
と、平安時代にはない江戸の遊び女の言葉で事を終わらす愚鱈乱鳥。

 頭注では
  細男(ほそおとこ)は御霊会に舞楽をする人で、覆面を垂れる。

と、記されている。

                                       …大方の有様は、御
   前の御覧ずるを恥ずかしう、いかにいかにと、人のかたち・振舞よりはじめ、衣(きぬ)の有様・匂
   などを御覧ずと、侘しく各(おのおの)思ひつつ、この竝(な)み居(ゐ)て見給ふらん目どもは、さ
   ばれ、誰(たれ)とも知られ奉らねば、御霊会の細男(ほそおとこ)のてのごひして顔隠したる心地す
   るに…


 
『榮花物語』巻第廿四「わかばえ」では次のようなことも書かれていた。

             …色色の錦を枕冊子に作りてうち置き
   足らんようなり。重なりたる程に一尺余ばかり見えたり。…



   枕冊子(まくらさうし)とは  (岩波日本文学古典大系) 廿四 頭注21 

   「枕にせん料に色々の錦をいくらもかさねて
    草子の如く重ねてとぢたるを枕さうしと云ふに
    や」(安斎随筆)といふによれば、枕冊子は冊子
    形寝具枕ということになるが、座右手控え冊子
    のこととする説も多い。枕は、枕状、座右の意。


 では清少納言の『枕草子』枕草子は?

 いやいや、三省堂 大辞林を見ても、草子とは次のように書かれているではないか。

   
   [1] 【草紙・草子・双紙・冊▽子】
      〔「さくし(冊子)」の転〕
    ① 綴とじてある本。字などを書いたものも書いてないものもいう。
    ② 仮名書きの物語・日記・歌などの総称。 「古今の-を御前におかせ給ひて/枕草子 23」
    ③ 書き散らした原稿。したがき。 「書きおかれける歌の-どもの/十六夜」
    ④ 「絵草紙」「草双紙」などの略。
    ⑤ 字の練習用に紙を綴じたもの。





  >「枕にせん料に色々の錦をいくらもかさねて
  >草子の如く重ねてとぢたるを枕さうしと云ふに
  >や」(安斎随筆)

  とは考えず、

  >          …色色の錦を枕冊子に作りてうち置き
  > 足らんようなり。重なりたる程に一尺余ばかり見えたり。…

  に重きをおくとする。

  上を読む限りでは、私には冊子(本)のように感じるのだが。

  その上で、冊子(本)を枕にしたとなれば、秋の夜長も心地よき眠りに誘われるのではないであろうかと、愚鱈愚考愚鳥乱鳥が思うはこのくらいのことである。


 しかしながら、なんとまとまりにない終わり方。

 強制終了の意味をもって一文字で終わらせたい


            畢     m(_ _)m







 拙ブログにお付き合いくださいます皆様、誠にありがとうございます。   乱鳥



 


 
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110:『日本絵巻物全集 別冊 2』から「八幡縁起」影印(サンフランシスコ・アジア美術館像) (2枚)

2012年07月20日 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸



 110:『日本絵巻物全集 別冊 2』から「八幡縁起」影印(サンフランシスコ・アジア美術館像) (2枚)


 八幡縁起 サンフランシスコ・アジア美術館像

 角川 日本絵巻物全集別巻2

 昭和56年







 今回は題名の記録のみとします(^^)


 

 
 途中 細男(せいのう)を舞う場面があった。

「八幡縁起」では顔に布をつけてないように見える。

 細男(せいのう)は海の中からでて来たのでさざえなどが顔についていて恥ずかしいので布で隠したと何かで読んだことがある。

 春日若宮 おん祭りでは顔に布をかけて鼓をたたいて舞われる。
 

 

 

 

 春日若宮 おん祭り お旅所祭 細男(せいのう)奉納 (5+1枚)奈良 春日大社にて

 




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「春日若宮おん祭の神事芸能」 細男(せいのお)~(18枚)2011年12月17日

2012年01月31日 | 神社仏閣・祭り


 「春日若宮おん祭の神事芸能」 細男(せいのお)~(18枚)2011年12月17日


 


 もうずいぶん前のことですが…

 去年の12月17日18日の両日 春日大社 おん祭を楽しませていただきました。

 春日大社 おん祭は別名、芸能の祭ともいわれているそうです。

「春日若宮おん祭の神事芸能」ウィキペディアより ▼

   社伝神楽や東遊
   田楽や細男
   三方楽所南都方の伝統を受け継ぐ「南都楽所」による舞楽
   猿楽(能)
   雅楽
   神楽や舞楽  

 今回は  17日3時30分 細男(せいのお)から舞楽の最終までの記録です。

 見始めは明るかった空。帰りは真っ暗で,体は冷えきっていました。

 子が肉まんと暖かな缶コーヒーを買ってくれましたので,心は暖かでした。

  → 

 写真が恐ろしくぶれていますが,お許し下さい。

 舞楽があまりわからず、写真の演目がはっきりしないものがあります。

 写真のみ、説明なしの記録にて失礼申し上げます。









 17日  3時30分 細男(せいのお)~

   





 18日  2時 後宴之式能~      能楽、狂言

    



              
              
              


     細男(せいのお)~

      

 始まり


 細男(せいのお)


 神楽式 鈴の段


 全体のようす

 ここから後は暗くて全く写りません。

 若宮様前の舞台に向って歩いて行かれるところをなんとか写しました。

 ほとんどぶれていましたので,5枚だけです。













              
              
              



 
 
 
 細男せいのお geruchya 様が 2009/12/19 にアップロードされたものをお借りしました。



 2011年12月17日 
「春日若宮おん祭の神事芸能」細男(せいのお)から最終まで



 おつきあい下さいましてありがとうございました。
 感謝しております☆

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1: 『演者と観客 生活の中の遊び』(日本民俗文化大系7)から「田楽」 (本書より1枚)

2012年01月04日 | 民俗学、柳田國男、赤松啓介、宮田登


   2012年  本

    1: 『演者と観客 生活の中の遊び』(日本民俗文化大系7)から「田楽」(95-126)


 

 昭和五十九年 初版

 小学館

 日本民俗学会

 494ページ 4500円

 著者代表 大林太良

 網野善彦
 大林太良
 高取正男
 谷川健一
 坪井洋文
 宮田 登
 森 浩一



   


 昨年の暮れに春日大社のおん祭に行ったので、以前読んだ『演者と観客 生活の中の遊び』(日本民俗文化大系7)から序文、第一章、第二章の中からさらに短い「田楽」部分だけを読む。

 但し おん祭「田楽」は「細男」の前で見ることができなかった。今後見る機会もあるだろう…。

 
 
  わたしが見たのは「細男」~最終まで



 とりあえず、本を読む前に freshペディアをみる。次のように書かれていた。

  田楽(でんがく)とは、平安時代中期に成立した日本の伝統芸能。楽と躍りなどから成る。
 「田植えの前に豊作を祈る田遊びから発達した」「渡来のものである」などの説があり、その由来には未解明の部分が多い。



    


 memo 1 (ほんの一部分)



 類感呪術       96

『栄花物語』      98
  大田植(花田植)  広島
    早処女(本書では、「早処女」そうとめ)
    相聞の形    99  
  田をたらしめる神 薩摩 99
    翁姿
    能『翁』や『三番叟』

 太鼓中心 楽打ち 九州 101

『田楽者』        105

 交わり
  1/14  祝言、呪言、呪礼     長野    109
   赤い着物に嫗面をかぶったものが翁面とぴょんぴょん跳ねるというくだり
  「神婆 かんば

 翁と女      109-
  五穀豊穣と子育て祈願     新潟(奈良や全国でも見られる)

    


 memo 2 (ほんの一部分)



 風流田楽     114-
  散楽・猿楽と結びついていた田楽
    ↓
  平安時代中期  風流田楽

 熱狂を誇った田楽  118
  田植 野性味とエロチシズム + 舶来のギラギラしたエキゾチシズム
  (ニューミュージックのような感じ)

 田楽芸能の魔力  118-

  125






 注意


 資料引用は 『演者と観客 生活の中の遊び』(日本民俗文化大系7)と、一部freshペディア





 



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春日若宮 おん祭り お旅所祭 細男(せいのう)奉納 (5+1枚)奈良 春日大社にて

2012年01月03日 | 神社仏閣・祭り


       春日若宮 おん祭り お旅所祭  細男(せいのう) 奉納





お旅所祭 お旅所
  細男 奉納
   (午後3時30分~午後10時30分頃まで)




 3時30分

 細男の前に 神事

 おそらく 若宮さまに何か祈られているのでしょうか…




 そして次の写真からは、細男です。

 昨年12月の読んだ『大絵馬ものがたり 第4巻 祭日の情景』須藤功著(民俗学社写真家)農文協によると次の写真のように記されています。
















 見て下さいましてありがとうございます。


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春日若宮 おん祭り目録   (おん祭り目録4枚+3)奈良 春日大社

2012年01月02日 | 神社仏閣・祭り






      春日若宮 おん祭り目録







     4←3←2←1




1


2


3


4





12月17日 午前 0時
午前 1時
午前10時
午後 0時~
午後 2時30分
午後11時  遷幸(せんこう)の儀 春日若宮神社~お旅所(春日参道沿い)
 暁祭(あかつきさい) お旅所
 本殿祭 春日若宮神社
 お渡り式(奈良県庁前→近鉄奈良駅前→JR奈良駅前→三条通り→お旅所)
 ・南大門交名(きょうみょう)の儀(午後12時50分頃) 興福寺南大門跡
 ・松の下式(午後1時頃) 春日大社一の鳥居前 影向(ようごう)の松
 ・競馬(午後2時頃) 春日大社参道
 ・稚児流鏑馬(やぶさめ) (午後2時30分頃) 春日大社参道
 ・お旅所祭 お旅所
 ・神楽・東遊・田楽・細男・猿楽・舞楽・和舞(文化財指定古典芸能)奉納
   (午後3時30分~午後10時30分頃まで)
還幸(かんこう)の儀 お旅所~春日若宮神社




 2011年に演じられた舞楽の『甘州かんしゅう』『敷手しきて』は、平成のおん祭りでは舞われませんが、東日本大震災・奥吉野熊の大水害の早期復興を祈願する『別願舞楽べつがんぶがく』としてだったそうです。

 『甘州かんしゅう』『敷手しきて』は正徳二、三年(1712,1713)におこなわれてより三百年ぶりだと言う風に、「春日若宮 おん祭り目録」に記されています。

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春日若宮おん祭 舞楽『蘭陵王』  2011年12月17日 奈良春日大社(7景)

2012年01月02日 | 舞台・芝居



   
     春日若宮おん祭



 去年の十二月、春日大社のおん祭りを見てきました。

「おん祭」は春日大社の摂社若宮神社の祭礼で、毎年12月15日より18日まで古都奈良で繰り広げられている日本最古の文化芸能のまつりです。 (←リンクページ参考)

 おん祭りは気をはって見たとしても、全部を楽しむには7年かかると言われているそうです。

 わたしは月初から体力を温存し、風邪に気をつけて当日に備えていました(まぁ!たいそうなこと^^)



 2011年に見たもの

  17日

  細男・猿楽・舞楽・和舞(文化財指定古典芸能)奉納
   (午後3時30分~午後10時30分頃まで)

  還幸(かんこう)の儀 お旅所~春日若宮神社

  

  18日

  奉納相撲

  後宴能(ごえんのう)

   

 あきらめたものは次の通り

  遷幸(せんこう)の儀 春日若宮神社~お旅所(春日参道沿い)
  暁祭(あかつきさい) お旅所
  本殿祭 春日若宮神社
  お渡り式(奈良県庁前→近鉄奈良駅前→JR奈良駅前→三条通り→お旅所)
   ・南大門交名(きょうみょう)の儀(午後12時50分頃) 興福寺南大門跡
   ・松の下式(午後1時頃) 春日大社一の鳥居前 影向(ようごう)の松
   ・競馬(午後2時頃) 春日大社参道
   ・稚児流鏑馬(やぶさめ) (午後2時30分頃) 春日大社参道
   ・お旅所祭 お旅所
   ・神楽・東遊・田楽



 今回は 細男・猿楽・舞楽・和舞(文化財指定古典芸能)奉納の舞楽の途中に演じられた『蘭陵王』です。

 舞楽を見始めて間もない右も左もわからないわたくしにとっては、ステキな『蘭陵王』は憧れの演目です。

 2011年度は競馬で赤馬が勝ったために『欄陵王』が先に舞われ、つづいて『納曾利 なそり』の順でした。


 若宮様に失礼にあたるとのことでかがり火は最小限でとても暗い状態でした。

 今まで三脚を使用したことがありませんでしたが、次回からはできれば用意したいと思いました。

 写真は全く映ってない状態ですが、おん祭り舞楽『欄陵王』の雰囲気だけでも見て下さればうれしいです。



 細男や舞楽や大和舞や翌日の後宴能など、後日記録できればと考えています。















      

 おん祭り 17日18日の演目番組表



12月17日 午前 0時
午前 1時
午前10時
午後 0時~
午後 2時30分
午後11時  遷幸(せんこう)の儀 春日若宮神社~お旅所(春日参道沿い)
 暁祭(あかつきさい) お旅所
 本殿祭 春日若宮神社
 お渡り式(奈良県庁前→近鉄奈良駅前→JR奈良駅前→三条通り→お旅所)
 ・南大門交名(きょうみょう)の儀(午後12時50分頃) 興福寺南大門跡
 ・松の下式(午後1時頃) 春日大社一の鳥居前 影向(ようごう)の松
 ・競馬(午後2時頃) 春日大社参道
 ・稚児流鏑馬(やぶさめ) (午後2時30分頃) 春日大社参道
 ・お旅所祭 お旅所
 ・神楽・東遊・田楽・細男・猿楽・舞楽・和舞(文化財指定古典芸能)奉納
   (午後3時30分~午後10時30分頃まで)
還幸(かんこう)の儀 お旅所~春日若宮神社



12月18日 午後1時
午後2時  奉納相撲 お旅所
 後宴能(ごえんのう) お旅所





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169;『大絵馬ものがたり 第4巻 祭日の情景』須藤功著(民俗学社写真家)農文協(資料15枚)

2011年12月24日 | 民俗学、柳田國男、赤松啓介、宮田登






  169; 『大絵馬ものがたり 第4巻 祭日の情景』須藤功著(民俗学社写真家)農文協 2010年





 須藤功 著 (民俗学社写真家)

 著者紹介
 須藤 功(すとう いさを)1938年秋田県生まれ 民俗学写真家 宮本常一に師事し、全国の祭りや民俗芸能を撮影し記録する。主な著書 『写真ものがたり 昭和の暮らし』全10巻、『昭和30年代 農山村の暮らし』(共著)、『写真集 山古志村』、『北の大地に らかんさん遊ぶ』 以上農文協。

 農山漁村文化協会(農文協)

 2010年

 174ージ 5,250円




 以前楽しんだ『大絵馬ものがたり 1 稲作の四季』が面白かったので、5巻目『大絵馬ものがたり 5 昔話と伝承の人びと』を読む。


 目次は次の通り


第4巻 祭日の情景

第1章 活躍する駿馬
たくさんの馬・祭りの馬・描かれた馬・戦場に散った馬・作試し・神馬・二面八両(競馬図)・賀茂競馬・手綱を握る(女人曳馬図)・チャグチャグ馬子・動けない馬・源義経の愛馬・馬車・猿と馬・豆を食う馬・踊る馬・武者行列(相馬野馬追図)・神旗争奪戦・野馬掛・五〇万頭

第2章 社叢が華やぐ日
楽しい祭り・実際を見る・御神幸図を読む・鬼の人気・笹良児・赤鬼・影向之松・おん祭り・天王祭・三河花火・立物・お木曳・山車10台・飾り山笠・商売獅子・獅子行列・飾り馬(旧祭例之図)・参列廿八番(日野祭渡御図)・日野祭・祇園囃子(祭礼行列図)・下絵を生かす・長崎おくんち

第3章 願いをこめて舞う
舞い踊る・鬼の話・十二座神楽・雨乞い・雨乞い神事・雨よ降れ・皆令満足・田植踊り(田植踊図)・願人坊主・願人踊り・踊る六人・鹿島の事触・祓いの舞・踊る鬼たち・十八番(鯛釣舞図)・神楽の人・湯立神楽・醜女八人・三筒男神・八岐大蛇・三神和合・海宮遊行・神明種蒔・千箭向弓・神剣御調・探當清湯・稲荷山段・天岩戸加久志・剣玉誓約・神楽の面・志摩の正月・一首の心

第4章 舞や踊りを楽しむ
芸達者・祖先と踊る・舞楽・三匹獅子舞・猿曳き・花に酔う・ふりう・踊り楽しむ・曲芸・伊勢大神楽・五穀成就(三番叟図)・舞う・楽しむ人々・蘭陵王・遊女の舞

第5章 暮らしに生きる行事
一年の行事・初めの計・小正月・餅花・小正月の花・月ごとの行事・菖蒲打ち・七夕・念仏唱和・念仏踊り・空也念仏踊り・木製五輪塔・御浜出・飛島・送り火・火柱・あの世を知る




 以前楽しんだ『大絵馬ものがたり 1 稲作の四季』、5巻目『大絵馬ものがたり 5 昔話と伝承の人びと』に続き、、4巻目『大絵馬ものがたり 第4巻 祭日の情景』を楽しむむ。


 目次をデーターベースより引用させていただく


 第5巻 昔話と伝説の人びと  一部絵馬がリンクされていて、見ることができる

第1章 語られる人物像
人気者・人物を読む・主人公は女・『三国志』・山中の出会い・金太郎の母・金太郎の町(金時図)・鬼と酒宴・酒呑童子・逃避行・乳房に錠・鞍馬天狗・五条橋・刀千振り(五条橋の恵比須・大黒図)・壇の浦合戦・勧進帳・力持ち・巨大な猪・人穴草子・歌の仙人・俳句の人・北斎の作・赤兎馬(関羽図)・関帝廟・諸葛孔明・武将たち・志は一生・太公望兵書・大舜

第2章 伝える昔々の話
天照大神・神功皇后・武内宿禰・相撲・天鈿女命(天岩戸図)・手力男命・大きな蛇・琴を弾く・干珠満珠・神の加護・荒海の戦い・祇園祭・安産の神・力闘(相撲図)・蹶速と宿禰・野見宿禰・負けるが勝・草相撲・神事相撲

第3章 戦う武者の教訓
国を守る・武士の能力・今につづく昔・訣別・先を争う・蝦夷とは・厨川次郎・判断能力(源義経流弓図)・武将の勇気・死闘・武者の姿・扇的・両雄の戦い・桶狭間合戦・矢作川橋上・徳川家光・黒馬の清正(加藤清正虎退治図)・赤穂浪士(義士引上両国橋図)・姉妹が討つ

第4章 芝居と伝奇を描く
大絵馬の知識・雷さん・紅葉狩り・助六・大当たり記念・鯉の明神さま・海女を襲う龍神・人喰い馬・河川の神(龍に乗る弁才天図)・力持ち・雷とスガル・観念する雷神・酔つて踊る・壺より命・日照り雨

第5章 親しみ深い神と仏
道真の生涯・神話の神々・鯨油で蝗駆除・小さ子・牛に乗る天神(菅原道真図)・御剣を打つ・秋田美人・布袋

「大絵馬ものがたり」全5巻総合索引





 今回は伝統芸能にまつわる話が多かったと、ほくそ笑む。

 須藤功氏には今後も注目し、読み続けたい民俗学社写真家だと思う。




 memoも含めて  須藤功氏の功績を讃えたい







 馬はの絵馬は色々な意味があることを『1』記録でメモした。

 中には馬の体が動けないように綱で固定したものがある。

 是は病からのがれられない…回復祈願だという










 春日大社 おんまつり   12/17



 春日大社 おんまつり   12/17 夕刻 細男せいのう



 雨乞い祈願  スイカが売られているのが興味深い





 田植踊図 山形 寒河江 八幡神社 
 9/14   舞台





 願人踊図がんにんおどりず 山形 上山市 阿弥陀堂 1856
 願人踊 奉納 5/5  秋田 八郎潟町  手と足を同方向に動かす


 村歌舞伎
   豪農の跡継ぎ(長男)が演じる
   ⇅

 願人踊
   1 明治時代から 若勢わかぜい 等が踊りを始めた
   2 250年前に既にあった「願人踊」を豪農俳人の村井素大むらいそだい だ、現在の形にした。






 定九郎演じる初代中村仲蔵が来た衣装





 欄陵王図と、蚊面をかぶらない優しい顔の図


 データーベースより引用 ▼
 大絵馬ものがたり  全5巻

巻構成
第1巻 稲作の四季
第2巻 諸職の技
第3巻 祈りの心
第4巻 祭日の情景
第5巻 昔話と伝説の人びと






   



 注意


 資料引用は全て『大絵馬ものがたり 第4巻 祭日の情景』によります。

 わたくしの拙ブログ記録は 他のブログ感想などを参考にしておリません。

 なので、独走しておりますので参考にならず、申し訳ありません。



コメント (2)
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『おん祭と春日信仰の美術』 奈良国立博物館

2011年01月11日 | 美術・文様・展示物



            おん祭と春日信仰の美術




















 


 


  


 




 おんまつり展に行く。

 去年一昨年とおんまつり御宴能に行く事が出来なかったので、嬉しさ一塩。

 能面も展示され、翁や猩猩のめんに見とれる。

 能装束も美しい。能の衣装は中学の頃初めて能を聴いた(見た)時から,心を奪われている。

 わたしは日本伝統の舞台衣装が好きだ。



 とりわけ丹念にに見たのは御祭の絵巻物。

 これは興味深い。

 御祭は初めから最後まで見た事は無いが、書物云々でなんとか流れは知っている。

 自分の記憶と絵巻を重ねあわせながら見る。

 伝統が残された部分と、多少の変化。

 素晴らしい。



 御宴能も丁寧に描かれている。

 松が描かれたものと描かれてないもの。

 実際に現在行われているようすを,一緒に見ていた家族に話す。

 ひとりで見たり一緒に見たり…。

 気楽に好きなように見ていた。

 ざっと一通り見たつもりだったが、仏教館を除いて『おん祭と春日信仰の美術』だけで三時間弱はかかる。

 満足の行く展覧会だった。







                   2011年1月 奈良国立博物館

 




 春日大社公式HPより ▼


午後1時
大宿所詣(おおしゅくしょもうで)

午後2時半
午後4時半
午後6時
御湯立(みゆたて)

午後5時
大宿所祭(おおしゅくしょさい)




午後2時半頃
大和士宵宮詣(やまとざむらいよいみやもうで)

午後3時頃
田楽座宵宮詣(でんがくざよいみやもうで)

午後4時
宵宮祭(よいみやさい)
 宵宮祭は、翌17日に行われる遷幸の儀(せんこうのぎ)に先立って、若宮神前に“御戸開(みとびらき)の神饌”を奉り、祭典の無事執行を祈る行事で、この後若宮本殿は白の、御幌(とばり)で覆われる。
 これに先立って午後2時からは大和士が流鏑馬児(やぶさめのちご)と共に神事参勤の無事を祈って若宮社前へ御幣を奉り拝礼を行う宵宮詣の事がある。続いて午後3時からは田楽座も本社と若宮で田楽を奉納する。
本来の素合御供の復興
 明治維新以前まで、お旅所の神楽所に献じられたのが故実で、紅白の紙を貼った四角い台に檜葉を差込み、餅と蜜柑を交互に差し立てたものである。平成15年より復興された。



午前0時
遷幸の儀(せんこうのぎ)

午前1時
暁祭(あかつきさい)

午前10時
本殿祭(ほんでんさい)

正午
お渡り式(おわたりしき)

午後12時50分頃より
南大門交名の儀(なんだいもん きょうみょうのぎ)

午後1時頃より
松の下式(まつのしたしき)

午後2時頃より
競馬(けいば)

午後2時半
お旅所祭(おたびしょさい)

午後2時半頃より
稚児流鏑馬(ちごやぶさめ)

午後3時半より10時半頃まで
神楽(かぐら)・ 東遊(あずまあそび)・ 田楽(でんがく)・ 細男(せいのお)・ 猿楽(さるがく)・ 舞楽(ぶがく)・ 和舞(やまとまい)

午後11時
還幸の儀(かんこうのぎ)



午後1時
奉納相撲(ほうのうずもう)
 現在はお旅所祭の翌日、18日午後1時よりお旅所南側の特設土俵で、奈良県相撲連盟、奈良市体育協会、奈良市相撲協会の協力のもとに執行されている。
 遠い昔は真剣な勝負がなされたことであろうが、中世には儀式化されていたようである。勝者には掛布が肩から掛けられたものでこれは興福寺の正法院と愛染院が負担した。

午後2時
後宴能(ごえんののう)






コメント (5)
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今日は奈良 春日大社のおんまつり最終日

2009年12月18日 | お出かけ


   春日大社 おんまつり


 12月15日から春日大社のおんまつりが行われています。

 17日には行きたいと思いつつ時間を無駄に過ごしてしまいました。

 明日は午後1時から奉納相撲、午後2時から後宴能があります。

 一応飛行機の時間には間に合うのですがばたばたしますので思案中です。

 お時間の許される方は是非お楽しみくださいませ。

 

午後1時
大宿所詣(おおしゅくしょもうで)

午後2時半
午後4時半
午後6時
御湯立(みゆたて)

午後5時
大宿所祭(おおしゅくしょさい)




午後2時半頃
大和士宵宮詣(やまとざむらいよいみやもうで)

午後3時頃
田楽座宵宮詣(でんがくざよいみやもうで)

午後4時
宵宮祭(よいみやさい)
 宵宮祭は、翌17日に行われる遷幸の儀(せんこうのぎ)に先立って、若宮神前に“御戸開(みとびらき)の神饌”を奉り、祭典の無事執行を祈る行事で、この後若宮本殿は白の、御幌(とばり)で覆われる。
 これに先立って午後2時からは大和士が流鏑馬児(やぶさめのちご)と共に神事参勤の無事を祈って若宮社前へ御幣を奉り拝礼を行う宵宮詣の事がある。続いて午後3時からは田楽座も本社と若宮で田楽を奉納する。
本来の素合御供の復興
 明治維新以前まで、お旅所の神楽所に献じられたのが故実で、紅白の紙を貼った四角い台に檜葉を差込み、餅と蜜柑を交互に差し立てたものである。平成15年より復興された。



午前0時
遷幸の儀(せんこうのぎ)

午前1時
暁祭(あかつきさい)

午前10時
本殿祭(ほんでんさい)

正午
お渡り式(おわたりしき)

午後12時50分頃より
南大門交名の儀(なんだいもん きょうみょうのぎ)

午後1時頃より
松の下式(まつのしたしき)

午後2時頃より
競馬(けいば)

午後2時半
お旅所祭(おたびしょさい)

午後2時半頃より
稚児流鏑馬(ちごやぶさめ)

午後3時半より10時半頃まで
神楽(かぐら)・ 東遊(あずまあそび)・ 田楽(でんがく)・ 細男(せいのお)・ 猿楽(さるがく)・ 舞楽(ぶがく)・ 和舞(やまとまい)

午後11時
還幸の儀(かんこうのぎ)



午後1時
奉納相撲(ほうのうずもう)
 現在はお旅所祭の翌日、18日午後1時よりお旅所南側の特設土俵で、奈良県相撲連盟、奈良市体育協会、奈良市相撲協会の協力のもとに執行されている。
 遠い昔は真剣な勝負がなされたことであろうが、中世には儀式化されていたようである。勝者には掛布が肩から掛けられたものでこれは興福寺の正法院と愛染院が負担した。

午後2時
後宴能(ごえんののう)


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能舞台の鏡板に描かれる春日大社参道の『影向之松』と語らう。(写真8枚) 奈良

2009年11月17日 | 舞台・音楽 雑感メモ
       影向之松(ようごうのまつ)




 影向之松(ようごうのまつ)を神社風に左回りに歩く。



 影向之松の左正面側。影向之松の幹の真後ろの細い松は元の松から育てや松だろう。

 幹のまわりに、金網が貼られている。




 影向之松の左~写真を撮る。

 細い松に近づくかのように,さらに左回りで進む。




 影向之松を中心に左回りに進むと、やや!鳥居が見えてきた。

 影向之松は奈良公園の春日大社参道の、一の鳥居をくぐってすぐ右手にある。

 影向之松は鳥居に近いから、すぐにわかる。




 影向之松の側の細い新しい松のすぐ側から、影向之松を写す。

 遠足の小学生たちが楽しそうに歩いている。




 Oh! 威厳さえ感じる影向之松。

 影向之松のまわりを左回りして,ついに右前まできた。




 ついに影向之松の正面。この時を待っていた。

 影向之松をひとまわりする間、わたくしは好きな曲を思い浮かべ、手には無いはずの扇を持って楽しんでいた。




 影向之松が私に語りかける。


     「実にありがたき扇舞~芝に扇の根をはりて~ここをすみかに不動の身~

      帰る扇の舞なれば~あら傷わしやの影向之松~

      あわれ影向之松貴女を待つ松~松実松のは、行く末(まつ)は~

      能舞台の鏡いたにいるほどに~~~と、ふせにけり~~~。」


と、詠いけれ。


 程よい風が吹かれる中,わたしは確かに彼の声を聞いた。

 わたくしの思う影向之松殿であった。



  



影向之松

 むかし春日大明神が降臨され、萬歳楽を舞われたと伝えられる松。

 毎年十二月十七日の春日若宮おん祭では 細男座や田楽座が芸能が行われる。

 猿楽座は弓矢立合を演じる。

 古くは

    金春流と金剛流の参勤の年には弓矢立合。

    観世流・宝生流の年は舟立合を演ずる。

 現在 能舞台の鏡板に描かれている松はこの影向の松。

 この儀式を松の下式を称し、春日若宮おん祭の重儀という。
 


 最後に、わたしは能楽は好きですが、鑑賞の初心者です。

 お気づきの点や間違いなどがございましたら、お教え下さいましたら嬉しいです。

 どうぞよろしくお願い致します。


      影向之松

         奈良公園  春日大社参道の 一の鳥居付近

         奈良 『正倉院展』の帰りに


                  2009、11、12 天皇ご即位20周年の日に


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『千と千尋の神隠し』  監督 脚本 宮崎駿 

2009年06月06日 | 映画
  (写真は伊勢街道で見た油屋(あぶらや)です。)





        『千と千尋の神隠し』




 監督 脚本  宮崎駿 

 2001年 日本




 夕食後、家族と『千と千尋の神隠し』を観る。『千と千尋の神隠し』を観るのはこれが初めてのこと。民俗学者やれ櫛学者の対談などではこの映画は何度か出てきた。よって帰宅後も仕事で忙しい家族を巻き込んでの鑑賞。一人で観ると,後で『千と千尋の神隠し』について話す事ができない。


 始まって早々に森、そして辻。石仏。鳥居。トンネル。

 トンネルを抜けるとそこはイスラム建築だった、

 神の怒り(神饌を食べ,豚と化する)。黄昏時。多種妖怪。

 橋。川。なまはげ。細男(せいのう=奈良の祭りにある)。行列。祭り。橋はいくをせず渡りきる・・・。

 黒。赤。白。名前のハク。千や千尋と言う呼び方も意味深い。

 上まで記録して気がついた。まだ橋を渡るか否か。映画はまだ始まったばかりのところ。情景を思い浮かべてここに書き上げていくとと、かなりの量になりそうだ。へたれの乱鳥だから、連ねるのはここでストップしよう・・・。


 あらすじは省こう。ハクの存在が気になったので少し記録しておきたい。ハクは湯屋および湯婆婆に仕える少年。千尋を親身になって助けてくれる。途中で白龍と化身。白龍は神の使いとも言われている。

 龍は火とも言われている。その龍となったハクは火の関係する油屋というなの風呂屋(神々あるいは魑魅魍魎の集まる場所とでもいう方が近いか)で働く。龍は自分自身の体が熱いので,水のあるところに身を寄せると言われている。そしてハクの前身は小川を司る神だった。おお,何とという緻密な筋書き。本名『ニギハヤミコハクヌシ(饒速水小白主)』。龍好きの私にはたまらない。でかした!宮崎駿監督。


 釜じいと言うのも気になったが,脚が六本であった事が妙に引っかかる。あれは四対(八本)にした方がよかったのではないか。知らぬが仏。知らないものの強みでこういった事を書いている。

 カオナシの存在と赤子と(名は忘れたが)あの臭い神の存在は私にとっては大きい。なんだか民俗学の本を一冊さらりと舐めたような感じで面白かった。次々とオンパレードする言い伝えや風習などは,いったいどういった人が情報(または種本)を提供しているのかと気になり調べてみたが,どこにも載ってなかった。宮崎監督は民俗学者並みの知識を持たれているすばらしい方なんだろうなぁ。(笑み笑み笑み)映画を観ながら宮田登先生を思い出していたよ。宮田登先生の好きな私にとってはたまらないくらい魅力のある物語だったな。観ることができてよかった・・・。



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