『わが故郷の歌』
監督・脚本:バフマン・ゴバディ
出演:シャハブ・エブラヒミ アッラモラド・ラシュティアン ファエグ・モハマディ サイード・モハマディ イラン・ゴバディ
2002年
100分
クルド人なら知らぬものはいないという大歌手ミルザのもとに、かつての妻ハナレが助けを求めているという知らせが届く。ハナレが暮らすイラクは戦乱の真っ只中。ミルザの暮らす平穏なイランから、父ミルザとともにミュージシャンである二人の息子を無理矢理引き連れて、戦乱のイラクへと旅立った。戦争の傷跡に苦しみながらも生き生きと日々の生活を営むクルド人の人々に捧げた、ゴバディ監督の生命の賛歌。
『わが故郷の歌』を観た。
筋書き、俳優、色彩、景色、音楽、光それら全てが満点だった。
笑いながらも涙した。
現在でも外務省で危険地域に指定されているイラクとの国境へは行った事が無い。
しかし,イランのどこかしこで見かける風景の数々やイラン人の人柄をなつかしく感じた。
夜11時過ぎまで続いた結婚式披露宴パーティの踊りを観たことがある。右手にテッシュを持った男性諸君が横一列に組踊り笑っていた。
その場面が二度出てきた。映画が見終わったあと、クルド人風の民族音楽を口づさみながら,わたくしも踊ってみた。
重い内容なのに,イラン特有のコミカルさが出た映画で、後味が良い。
イラン映画はテヘランやシーラーズなどの劇場で何度か観た(言葉はわからない)があるが、意外にコメディも多いことに気づく。
イラン映画は結構活発で、安価(120円から200円 B級グルメセット ナン・コーラつきくらいの値段)で質の良いものを見ることができる。
『わが故郷の歌』もそうだ。
名画の何頭で観たような場面が多い。
真っ暗な中ランプで老人の顔を照らし出す。日本人もそうだが、イラン人の老人は男も女も人生の深みが感じられて美しい。
斜め構図をホワイト(雪)とほんの僅かの黒(人物)で描く。
ため息が出るような,美しすぎる景色。
『わが故郷の歌』はイラン映画の監督であるアッバス・キアロスタミの『友だちのうちはどこ』とあい通じる部分がある。
イランでは「探す」と言うことはひとつのテーマになるのだろうか…
『鍵』 (1987) というイラン映画はひたすらこどもが家の鍵を探す。ネタばれはしないが,最後が洒落ている。
この,最後が洒落ているといったことも,イランの多くの映画に共通しているのだろうか?
わたしが見た数少ないイラン映画では、引き締まった洒落たらすとの作品が多かったように感じる。
『わが故郷の歌』は良かった☆わたしの好みの映画だ。満点…かな?9★
イランのバラは美しいが、写真は自宅のバラです。
映画の写真やデーターは、衛星劇場公式HPよりお借りしました。
俺も観ました☆
絶対的に重い題材のはずなのに、出だしから場違いなほどのユーモラスさ(笑
それが一転厳しい展開になって…。
そして最後はちょっと救われた気持ちにしてくれると、なんとも目の離せない、いや、目の離したくない素敵な作品でした。
また観直したくなっちゃいました☆
え?けんさんも観られてましたの?(^^)V (うれしぃデス^^)
本当におっしゃる通りでしたね
せっかく会いにきたのに、傷ついて顔を見せられない女心もせつなかったですね☆
結構内容が深かったので、今のところ録画を残しています。わたしも時間をおいて見直すつもりです(*^.^*)
それにしてもけんさんって,いろいろ観たり読んだりなさっていますね^^
わたしなんて観た直後に忘れてしまうんですが、すご~いです