131; 『日本の食料が危ない』新赤版1309
中村靖彦著
岩波新書
2011年5月
234ページ 760円
中村靖彦著 岩波文庫編集部より▼
1935年仙台市に生まれる。1959年東北大学文学部卒業。NHKに入り、教育局農事部などを経て、解説委員になり、農業・食料問題の分野を担当。米価審議会委員などを歴任。現在、東京農業大学・女子栄養大学客員教授。
著書―『食の世界にいま何がおきているか』 『狂牛病―人類への警鐘』 『ウォーター・ビジネス』(岩波新書)、『シカゴファイル2012』『遺伝子組み換え食品を検証する』『コメ開放』(日本放送出版協会)、『ニッポン食卓新事情』(群羊社)、『コンビニ ファミレス 回転寿司』(文春新書)、『日記が語る日本の農村』(中公新書)ほか。
著者からのメッセージ 岩波文庫編集部より▼
日本人は、これからどんな価値観を持って生きていくことになるのか。今までの生き方、考え方を根底から覆されてしまったという人が多い。被災地では食料供給は破壊された。備蓄の議論をもっと深めてもいい。原子力発電についての意識もそうである。絶対に安全だとの神話が崩れて、便利さを少し我慢しても安心な社会を目指すという発想が芽生えているように思う。
一方、災害の前の日本で盛んに言われたのが「無縁社会」という言葉であった。他の人と交流することを避け、孤独に暮らしていた人たちが仲間意識を持って行動し始めている。日本中どこに行っても「がんばろう日本」とか「絆」の言葉がみちみちている。
私はTPPに関連していま必要なのは、日本をどんな国にしたいのかの議論であると述べた。大災害を経験した現在、さらにその感が強い。食料について、そしてエネルギーについて、日本にとっての真の国益は何か、悩みながら考える時が来ているように思う。
(本書より)
目次 岩波文庫編集部より▼
序 章
野菜畑は中国人ばかり
第1章
戸別所得補償制度と日本農業
第2章
試論・農地は公有化すべし
第3章
食料自給率論争の不毛
第4章
世界の食を呑み込む中国
第5章
鍵は餌にあり―その1 コメは救世主になるか
第6章
鍵は餌にあり―その2 エコフィードの将来は?
第7章
無防備国家・日本
第8章
貿易の自由化と食料安保は両立するか?
第9章
メディアのあり方を問う
終 章
飢餓から飽食、そして未来は?
あとがき
参考文献
TPPへの対応など日本の食料安保を問う 岩波文庫編集部より▼
いま地球上では、中国をはじめとする新興国の需要増や気候変動によって小麦などの穀物価格が暴騰しています。食料の争奪戦が激化して、世界の食糧が不足する事態が目前に迫っているとまでいわれています。これまで膨大な輸入食料に依存して飽食をほしいままにしてきたと言われる日本がこのままでいいはずはありません。われわれはこのような事態にどう対処したらいいのでしょうか?
中村先生は、TPP問題、「戸別所得補償制度」など日本農政のかかえている緊急の問題を現場取材に基づいて検証しながら、日本の食料安保のために必要な政策を提言されています。
農政ジャーナリスト50年の経験に基づいて発せられたその提言には傾聴すべきことが多々あると思いますので、ぜひ書店で手にとっていただけることを願っています。
(新書編集部 平田賢一)
『日本の食料が危ない』新赤版1309を読了。
一連の流れがつかめた。割合に役に立ち部分多し。
FTAとEPAは2001年5月に発売された本書だが、今まさに気になる部分。
前半の「田が動けば票が動く」は納得し笑いながらも、考えさせられた。
今回は題名のみの簡単な記録にて失礼申し上げます。
とても嬉しいです~~~♬
ほんとうにてくっぺさんのおっしゃる通りですね☆(*^v^*)
そのように感じます☆
難しい問題で、この本を読んでも全くもって難しい…。
何やら難しすぎて、熱が出そうです☆
規格内、規格外で食糧を決めて売り物の基準を決めるのも・・・。
結果、日本が日本自身で食糧を危なくしたともいえない気もしないでもないですね。^±^←詭弁だなあ~