写真の器は歪である。
歪であるがゆえに面白みがあるとは、決して申すまい。
立原正秋氏の多用する「歪の美」に魅せられ、あえて歪を狙ったむさ苦しい器などに、何の価値があろう。
基本を踏まえ、まともに作ろうとしてできた自然の歪に勝るものはない。
私はこの器を戒めと捉え、未だに捨てることができないでいる。
『能を読む 2』より「敦盛」
2 世阿弥 ―神と修羅と恋―
〈演者〉梅若玄祥・観世清和・近藤乾之助
〈論考〉天野文雄・梅原猛・土屋恵一郎・馬場あき子・松岡心平
〈収録曲〉世阿弥作の能を収録。(36曲)
敦盛 蟻通 井筒 浮舟 右近 采女 鵜羽 江口 老松 姨捨 砧 清経 呉服 恋重荷
西行桜 桜川 実盛 関寺小町 当麻 高砂 忠度 融 難波 錦木 鵺 野守 箱崎
花筐 班女 檜垣 放生川 屋島 山姥 弓八幡 養老 頼政
檜書店
2013年3月
今月は京都観世会館の定期能で「敦盛」があるため、『能を読む 2』より「敦盛」を丁寧に読む。
尊敬する天野文雄先生のお言葉を思い浮かべながら読んだので、大変にわかりやすかった。
今は、平家物語の九巻「敦盛の死」と十巻の歌を岩波の古典文学大系と新古典文学体系で読んでいる最中。
能や歌舞伎を見る前に、知らない話は是非予習しておきたい。
歌舞伎は馴染みの演目が多々あるが、能楽は中学の頃からわからないままに楽しんできた嫌いがあるの事を反省。
これからは少し学びも含めて舞台を鑑賞しようと思う。
能楽は見れば見るほど、奥が深いと思うが、私の場合はそれ以前の問題である(笑)
若は好きだが仏教は皆目わからない。歴史もこの際しっかりと学びたい。
私もある程度良いお年頃(笑)になってきた。
日々精進。学びも遊び。舞台と同様、事前の下調べでも楽しい時間を過ごせることに感謝したい。
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