在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Franchetti 2014 e 2015 Passopisciaro パッソピッシャーロのフランケッティ

2017-04-18 14:05:54 | Sicilia シチリア
Franchetti 2014 e 2015 Passopisciaro
ちょっと続くが、vinitalyでまとめて試飲したのでごめんあれ。


写真忘れた〜


スーパータスカンならぬスーパーエトナを造りたいというコンセプトでアンドレア氏が造ったワイン。
品種は、プティ・ヴェルドー70%とチェサネーゼ(ダフィッレ)30%という非常に変わったブレンド。

プティ・ヴェルドーはともかく、チェサネーゼはローマの南で栽培されている土着品種。
最近は飲めるものも出てきたが(ごめんなさい)、個人的に感心するものはまだ少ない。
それでも最近は比較的注目されるようになっている品種なので、気をつけて試飲しているが。

ワイナリーのあるコントラーダ・グアルディオーラの周辺(標高800m)に、アンドレア氏が植えた。
他の畑は、元々あったネレッロを使っているが、エトナにプティ・ヴェルドーやチェサネーゼなんて誰も植えていないので(他の人は誰も考えないだろうなー)、土地の購入後に植えたもの。

エトナという火山性の土地と、プティ・ヴェルドーという品種の可能性(プティ・ヴェルドーは100%で造るところが他にもでてきていたのでそう珍しくはないのだが)、そして、チェサネーゼという野暮ったい品種(ごめんなさい)がエトナでどう育ち、ワインにどう作用するか、アンドレア氏にしかできない決断。

よくやるわ〜

生産数も少なく値段も高いので、一般にはほとんど手に入らないワイン。

2014 +++++(+)
色が濃く、フルーツの香りがきれい。アタックは柔らかいと思うと酸味がでてきて、余韻に残る。見事。

2015 ++++(+)
比べて、緑の香りがでて、やや細めの印象。そして、まだ若いこともあるが、タンニンがアグレッシブ。

この手のワインは、もう好きな人は好き、嫌いな人は嫌い、エトナという土地にこんな品種を植えてと思うか、可能性を追求する姿勢に共感するか(可能性を追求できてしまうのを羨ましく思うか)など、実際の味わいに感情論が大きく入るのではないか。