行きかふ年もまた旅人なり

日本の歴史や文学(主に近代)について、感想等を紹介しますが、毎日はできません。
ふぅ、徒然なるままに日暮したい・・・。

蒼天航路読了

2008-06-24 23:51:44 | Weblog
 読み始めて、瞬く間に全36冊を読み切ってしまった。正史版を基に描かれる『三国志』は興味が絶えない。
 数ある登場人物の最期も描かれているが、ジュンイクの最期をどう描くのか、興味があった。何も入っていない箱と何も書かれていない紙が丸めて贈られた事は変わらないが、毒をあおるという終わり方ではなった。この意味の解釈で彼の死は印象が変わる。ジュンイクは、漢の臣なのか、魏の臣なのか、大いに悩んだ。
 それから夏侯淵。曹操の旗揚げから参加し、巴蜀方面の司令官にまで出世し、劉備をして、曹操は王となるべき人物を次から次へと育成しているのか、と言わしめた。夏侯淵の死は魏全体に衝撃を与えた。
 最後に関羽。各地の関帝廟に祀られ、神となった関羽に作者の深い敬意を感じた。義を貫き、侠の世界に生きた関羽の首を前に、曹操はその死を「羨ましいぞ」と総括した。曹操が惚れて、何度も配下にしようとした人物。
 物語は曹操の死をもって終了した。暫く私の三国志の熱は冷めそうに無く、横山版や関連小説などに手を出しそうで少し怖い。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« クライマックスへ | トップ | 早く帰ったのに »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事