ぼけヴォケ!

認知症患者と介護家族はいかにしてボケツッコミスキルを入手したか。
慢性骨髄性白血病発症。目指せ分子遺伝子学的寛解維持。

いつか野生に帰る日。

2009-01-14 | Weblog
おかんさまとBooじーちゃ。の攻防戦はどうみても、Booじーちゃ。が、不利である。
日々の生活管理すべてをおかんさまの手に握られているからだ。
そして、QOLの維持という点では、ことごとくおかんさまの注意が正しい。
だからこそ、Booじーちゃ。の、反発を招いているわけでもあるのだが。

おかんさまがBooじーちゃ。に、話しかける内容の三分の二は注意か命令である。
統計をとっているわけではないから、もっと多いかもしれない。
「寝るな目を開けとれ」「運動せい」「夜中に外へ出て行こうとするな」

聞こえているのやらいないのやら。
Booじーちゃ。が、返事をしないと、さらにボルテージが上がる。


最近、おかんさまへBooじーちゃ。が、する返事が変わりつつある。
たとえて言うなら、不良のガンつけ時に発生する、「あ゛ァっ?!」という半ば効果音のような威嚇と。
森で録音採集したホエザルの呼び声をミックスしたような、単音節の大音響である。
「なんだね」とか、「はぁ」といった、人間の言葉を発していたころが懐かしい。

不思議なことに、この大音響はおかんさまのみに発せられる。
おとんさまには幾分人がましい返事をするBooじーちゃ。
別に、婿であるおとんさまに遠慮しているわけではない。
おかんさまと自分との続柄すら、もうわからなくなっているのだから。

Booじーちゃ。が完全に野生に帰ってしまう日はくるのだろうか。
その時には捕獲の上、厳重な保護管理がさらに必要になるのだろう。
放鳥された朱鷺とは逆である。

…まあ、絶滅は危惧されてないしな。
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