urt's nest

ミステリとかロックとかお笑いとかサッカーのこと。

blur 『The Great Escape』

2005年10月17日 | listening
僕はほとんど洋楽を聴かない人なのですが、たまに聴きたくなる瞬間があるのです。ということでブクオフで750円也。

てことでブラーに関しては、お塩様が「カスの音楽」などと仰っていたのでずっと聴きたいと思っておりました。そして多分いいだろうと。
「ブリット・ポップ」の代表的バンド、という言われ方をしているのをよく目にするし、ジャケットもまた素っ頓狂に爽やかなリゾート写真だったので、能天気なギターポップかと思っていたのですが…実はクルーザーから海に飛び込んでいるジャケットの、その内側に隠れていたサメの如く、鋭い牙を持った作品でありました。
もうほとんどすべての曲において、社会批判…と言ってダサければ単なるアイロニーという言葉にしてしまいますが、その毒が満ち溢れた詞世界が展開されています。それはたとえば無記名的な新興住宅地であったり、そこで生きる倦怠しかない夫婦の寝室であったり、あるいはドラッグに煙る脳の中で鳴らされる、ポップソングの形をしたパンクです。「ザ・ユニヴァーサル」というポジティヴな詞の壮大な展開の曲も、その優れたアイロニーでこそ名曲たり得ているでしょう。もっと軽いポップスだと思っていたので、嬉しい誤算でした。つかブリットポップってみんなこんなん? オアシスにはアイロニーは感じないが…。
これ以降はさらにオルタナにふれていっているようなので、遡り&追っかけて聴いてみたいバンドです。
「われわれはーかいしゃでーはたらいているー」は笑った。

B000000WA2The Great Escape
Blur

曲名リスト
1. Stereotypes
2. Country House
3. Best Days
4. Charmless Man
5. Fade Away
6. Top Man
7. The Universal
8. Mr. Robinson's Quango
9. He Thought Of Cars
10. It Could Be You
11. Ernold Same
12. Globe Alone
13. Dan Abnormal
14. Entertain Me
15. Yuko & Hiro

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