森博嗣『λに歯がない λ HAS NO TEETH』講談社ノベルス 2006年09月26日 | reading ネタバレ注意。 おー。久しぶりにトリックに感心しました。島田荘司ばりの大掛かりかつシンプルな物理トリックで、森作品には珍しい種類のカタルシスを与えてくれます。 玉蜀黍の話が哀切だったけれど、これだけ端的に「動機」を書いたのも珍しいような。森の近作では、あるいはもしかしたらキャリアを通じて最も、「本格推理小説」に近いフォルムを持った作品であると思います。 で、しかしそのスタンダードから乖離させてい . . . 本文を読む