未来を信じ、未来に生きる。

今に流されず、正論を認識し、社会貢献していく人生を切り拓くブログ道。

和歌山談合ー「闇の勢力」暗躍 出直し知事選挙12月17日投開票ー

2006-12-09 11:06:18 | 国内政治
 和歌山県の木村前知事が04年8月の知事選前、井山容疑者との不透明な関係を追及していた大阪府内の業界紙の動きを抑え込むよう、同容疑者に依頼していたことが分かった。現金1000万円のわいろの一部はこれら複数の業界紙への工作に充てていたという。井山容疑者は依頼を受け大阪府内の企業グループ側に協力を要請したとみられ、特捜部は当時の業界紙関係者から事情を聴くなど経緯を調べている。

 関係者によると、この業界紙は03年から、井山容疑者が大阪府や同県内の公共事業に介入し、ゼネコンから口利き料を取っているとする特集を連載。木村前知事が関与した官製談合の“原点”とされる「県立情報交流センター」(通称・ITセンター)建設工事を軸に、2人の関係を描き出すなどしていた。

 ところが、04年半ば以降、一連の記事の取材関係者が、暴力団関係者とみられる人物から脅されるなど執筆に圧力がかかるようになった。05年には業界紙の経営会社の経営権が移り、現在は当時と別の経営陣の下で発行されているという。

(出所:毎日新聞ホームページ 2006年12月7日 3時00分)

 和歌山県前知事の木村良樹容疑者(54)への贈賄容疑で再逮捕された大阪府河内長野市のゴルフ場経営会社元社長、井山義一容疑者(56)が大阪地検特捜部の調べに、ゼネコンからの受注謝礼の一部を大阪府内の企業グループ側に提供していたと供述していることが分かった。グループは、00年9月の知事選で井山容疑者を通じて木村前知事の選挙資金を提供したとも言われる。事件の背景には関西の“闇の勢力”の姿が見え隠れする。【日野行介、田中龍士】

 「和歌山で工事しようとしたら、なんやかんやと妨害が入ったりするんやけど、井山さんに受注を頼むと本当に現場でトラブルがなかった。でもゴルフ場経営者にそんな力があるはずない。強力なバックがおるんや」。大阪府内の建設業界関係者はこう語る。

 その「バック」とされるのがこの企業グループだ。暴力団関係者とのつながりも取りざたされ、関係する企業は60社以上に上るとみられているが、全容は明らかになっていない。

 グループの中でも、井山容疑者と特に懇意だったのが元暴力団幹部の肩書を持つ大阪府内の建設会社の実質的経営者。井山容疑者のゴルフ場のメンバーで、このゴルフ場が02年に経営難に陥った際は、買収先として名前が挙がったほどだった。

 井山容疑者の周辺にはこのグループの影がちらつく。木村前知事が競売入札妨害容疑で逮捕された同県岩出市の下水道工事では、グループ系の土建会社が下請けに入り、落札した熊谷組が代金に5000万円を上乗せして支払っていた。

 井山容疑者と一緒に上乗せを要求した建設コンサルタントの男性もまたグループに極めて近い存在。この男性は毎日新聞の取材に「井山さんとは全然関係ない」と否定した。特捜部は本人の事情聴取を含め、男性の周辺も捜査したが、立件には至らなかった。

 大阪府の総務部長や副知事も務めた木村前知事。グループとの直接の関係は判然としない。逮捕前、木村前知事はこう語った。「ゴルフ場に行った時、(グループの建設会社代表の)名前の札があったのは見たが、特に何とも思わなかった。私も過去に、大阪府の元知事から『いい人だから』と3回くらい紹介されそうになったが、すべて断った。だから会ったことは一度もない」

 グループについては、大阪府の太田房江知事が00年初めから約1年間に、府幹部らとグループ代表宅を訪れるなどして接待を受けていたことが発覚、議会で論議を呼んだ。この問題についても、木村前知事は「太田知事の(グループ代表宅での)パーティーがあったでしょ。あれも最初は私が段取りするようになっていたんだが、拒んだから別の人が仕切ったんだ」と話すだけだ。

 一方、元暴力団幹部の建設会社実質経営者は、特捜部の聴取に対し、選挙資金提供や井山容疑者との関係などをすべて否定したとみられる。

(出所:毎日新聞ホームページ 2006年12月7日 3時00分)

出直し’06・12知事選
立候補者 届け出順(11月30日正午現在)

候2(氏名の横の数字は投票日現在の満年齢、略歴のかっこ内は主な経歴)

泉 敏孝(いずみ としたか)氏 69 無

ゆたかで住みよい和歌山県をつくる会筆頭代表委員(旧三井銀行員)滋賀県立日野高校卒、橋本市紀見ケ丘1

談合のない体制を

 午前8時45分、和歌山市小松原通の県庁正門前で出発式があった。

 泉候補はまず、立候補した動機について「前回知事選で木村良樹知事と唯一対決した当事者として、一市民の心情として、現職知事主導の官製談合に腹の底から怒りを感じる。このゆがんだ県政を立て直したい」と話した。

 事件が起きた背景を「長い保守県政で国の悪政の言いなりになってきたこと、自民や公明の与党が行政と慣れ合ってきたことが談合を生み出す体制をつくった」と述べ、自公主導の県政界批判に広げた。

 具体的な対策として「企業との癒着をなくす意味から、企業への天下りを認めず、企業献金を禁止する」と公約した。

 他の課題や政策にはほとんど触れず、終始「談合への怒り」一本に絞り込んで演説。時折、身ぶり手ぶりで力を込めながら「談合は何十億円という県民の税金を横取りする犯罪だ。選挙は県政の在り方を根本から変える絶好のチャンス」と支持を呼び掛けた。


仁坂 吉伸(にさか よしのぶ)氏 56 無

元経済産業省製造産業局次長(ブルネイ大使、社団法人日本貿易会専務理事)東京大学経済学部卒、和歌山市西高松1

県はもう後がない

 県庁近くの和歌山市雑賀屋町東ノ丁にある選挙事務所で午前9時から出陣式。

 仁坂候補は官製談合事件をめぐる県政の混乱について「県はもう後がない。県政を建て直し、新しい元気を回復しなければ県はもう二度と立ち直れない」と危機感を訴え、談合防止策と清潔な県政の実現を約束した。

 県経済の回復を優先課題に挙げて「働く場所を拡大し、子どもや孫が県内で楽しく働けるようにしないといけない」と述べた。社会不安に対応した「安全・安心の確保」や観光振興策も公約に掲げた。

 「わたしの生まれ育った和歌山、皆さんが生まれ育った和歌山のため全身全霊を傾けたい」と、地元出身を強調した。

 選対本部長を務める自民の谷本龍哉衆院議員は、仁坂候補の経済産業省官僚の経歴に触れ「厳しい経済状況の県にとって、救世主になりうる人材だ」と持ち上げた。石田真敏衆院議員と世耕弘成参院議員、公明の西博義衆院議員らが応援のあいさつをした。

 (出所:紀伊民報ホームページ'06/12/01)

 県政刷新が争点 新人2氏が立候補
 
 木村良樹知事の辞職に伴う出直し知事選が30日告示され、17日間にわたる選挙戦がスタートした。同日正午現在、立候補したのは、市民団体筆頭代表委員の泉敏孝氏(69)=共産推薦=と、元経済産業省製造産業局次長の仁坂吉伸氏(56)=自民、公明推薦=の2人。いずれも無所属新人。泉氏は「談合政治の一掃」を掲げ、仁坂氏は「県政の信頼回復へ」と訴える。談合事件で混乱した県政をどう刷新するかが争点となる。17日に投開票される。 

 泉氏は、共産党県委員会や労組などでつくる「ゆたかで住みよい和歌山県をつくる会」の推薦も受け、前回の知事選(2004年8月)に引き続き2度目の立候補。今回の事態について、木村知事を推薦した各政党に責任があると批判。「談合事件の全容を解明し、県民の怒りを結集したい」と支持を訴える。

 仁坂氏は官僚出身で元ブルネイ大使。談合防止の新たなルールづくりを提唱する。官僚時代に培った経験や幅広い人脈をアピールし、企業誘致による経済活性化を唱える。「世界中の人に和歌山の魅力を売り込みたい」と意欲を見せ「わたしを育ててくれた和歌山を元気にしたい」と郷土愛を強調する。

 今回の選挙は、県発注の談合事件をめぐり、県政が混乱する中、急きょ決まった出直し選挙。前出納長や知事が逮捕され、県政の信頼は大きく失われた。

 県民の県政刷新への期待は大きいが、民主が独自候補を擁立できず、これまでの知事選に多く見られた自民と共産の推薦候補による一騎打ちとなった。それだけに有権者の関心の低下が懸念され、過去最低となった前回の37・29%を下回る恐れも出ている。

 投票は17日午前7時~午後8時(一部繰り上げ)で、県内890カ所で行われる。市町村ごとに即日開票される。

 29日現在の選挙人名簿登録者数は86万3432人(男40万3267、女46万165)。

(出所:紀伊民報ホームページ '06/12/01)

 談合の再発防止訴え 県南北で舌戦

 木村良樹前知事の辞職に伴う出直し知事選で、泉敏孝候補(69)=共産推薦=と仁坂吉伸候補(56)=自民、公明推薦=は、選挙戦最初の日曜となった3日、県の南北を舞台に舌戦を繰り広げた。談合問題について泉候補は「自民政治ではなくならない」と対決姿勢を鮮明に打ち出し、紀南入りした仁坂候補は「再発防止システムをつくる」と訴えた。


「汚れた県政大掃除」

泉候補

 泉候補は、大票田の和歌山市内で街頭演説や個人演説会を行った。

 午前8時から、同市和歌川町の選挙事務所を皮切りに神社やバス停、JR駅前、公園など人通りが多い市内14カ所で推薦団体の「ゆたかで住みよい和歌山県をつくる会」の構成員らと一緒に支持を呼び掛けた。

 泉候補は、談合事件で逮捕された前知事の木村容疑者を自民が推薦してきたことを厳しく追及。「各地を訪れると談合事件への県民の怒りが伝わってくる。知事の顔を変えただけの自民政治では談合はなくならない。12月は大掃除の月。汚れた県政を大掃除しようではないか」と訴えた。

 来夏の参院選で共産党公認候補として和歌山選挙区から出馬を表明している国重秀明氏も応援演説。「談合事件の徹底解明と2度と起こらない入札制度改革が必要。企業献金を一切もらわない泉候補は清潔な県政をつくることができる」と持ち上げた。

「防止システムつくる」

仁坂候補

 仁坂候補は午前8時20分ごろ、田辺市のJR紀伊田辺駅前での街頭演説から「選挙サンデー」をスタート。二階俊博衆院議員、真砂充敏田辺市長らが応援に駆け付けた。

 まず「ふるさとを元気にするために人生のすべてを懸けたい」と県出身をアピール。談合問題については「恥ずかしくない県庁、知事でなくてはならない。忌まわしい官製談合を2度と起こしてはいけない」と、再発防止のシステムづくりを約束した。

 また、経済発展に取り組むことを強調。既存産業の振興や企業誘致による雇用の確保、高速道路などインフラ整備を進めるとし「田辺市の発展のためにわたしに支援を」と呼び掛けた。

 駅の待合室などにいた有権者に声を掛けながら次々と握手をして回った。女性から「恥ずかしい。誇れる和歌山にしてほしい」と訴えられ、「頑張ります」と答えた。

 その後、田辺市龍神村や上富田町などを回った。

(出所:紀伊民報ホームページ '06/12/05)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 改正信託法ー参院で可決、成... | トップ | 宮崎談合ー宮崎前知事を逮捕ー »

コメントを投稿

国内政治」カテゴリの最新記事