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進学にあたり家族に経済的な負担をかけるのは申し訳ないのですが、どうしてこんなことになるのですか?

2009-01-07 05:31:20 | 国内教育
 お悩みHunter
進学の負担 申し訳なくて…

 Q 中学3年の女子です。会社の倒産で父が失業しました。私は、自由な校風が気に入って、ある私立高校への進学を考えていました。父や母は大丈夫と言ってくれますが、家族に経済的な負担をかけるのは、申し訳なくて…。父はまじめに働いてきたのに、どうしてこんなことになるの?(15歳女性)

両親と相談しプランを立てて
 A ごめんね、こんな心配をかけて―。私も謝りたい気分にさせられます。

 本当にいきなりの失業、お父さんはどんなにつらかったことでしょう。みんなまじめに働いているのに、「雇い止め」とか「派遣切り」だとか、本当にひどい。なんて人間を大切にできない社会になったのでしょうか。私も怒りでいっぱいです。

 高校進学のこと、結論から言うと、ご両親のアドバイス通り、自由な校風が気に入っているというその私学に進んではいかがでしょうか。とはいえ、家のことを考えると、あなたが心配になる気持ちもよくわかります。まずは進学したい学校や住んでいる都道府県の教育庁に問い合わせて、奨学金制度などについて調べてみてはどうでしょうか。その上でご両親とも相談し、進学に向けた具体的なプランを立ててみましょう。

 経済面は知恵を絞れば何とかなるものです。それよりも大切なのは、目的の高校への進学意欲です。自分が好きで選んだ高校なら、ヤル気だけでなく、困難を突破しようとする気迫が違ってきます。苦労もやりがいに転化するというもの。

 同時に、こんな苦労を高校生に強いる日本の国や社会、政治はどうなっているのか。問題の本質や背景、打開への展望をしっかりつかむ学習意欲も出てくるのではないでしょうか。たくましく歩まれることを心から期待し、応援しています。

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教育評論家 尾木 直樹さん
 法政大学キャリアデザイン学部教授。中高22年間の教員経験を生かし、調査研究、全国での講演活動等に取り組む。著書多数。

(出所:日本共産党HP 2009年1月5日(月)「しんぶん赤旗」)
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4 コメント

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Unknown (すまり)
2009-01-07 22:24:37
貧乏だけど、高級車に乗りたい若者に
「通勤程度なら、軽自動車でも十分だろ」
という意見に対して
「車くらい自由に選ばせろ。それができない社会がおかしい」
それとどこが違うのでしょうか?
ましてや、今回は「高級車と軽自動車」という明らかな違いがあるものではなく「公立高校」と「私立高校」という、ある意味同列のものなんですから。


公立高校という選択肢がある時点で、社会や政治の役割は十分果たしています。
それ以上は「贅沢」のレベルです。

贅沢のレベルをどこまで社会が面倒見ればよいのですか?
父親が失業なら、公立ならまず間違いなく
「授業料免除」
ですよ。

>同時に、こんな苦労を高校生に強いる日本の国や社会、政治はどうなっているのか。

これは苦労ではなく「贅沢」と言います。
お金がかかる私立高校にわざわざ行くのは「贅沢」以外の何者でしょうか?

それとも、公立学校という立派な選択肢があるのに、わざわざ高い学費を払う必要がある私立に行きたいという「わがまま」まで、国民は負担しなければならないのですか。

私は経済的理由で、進学は公立学校にはじめから限定されていました。高校大学大学院すべて「国公立だけ」しか受験もできませでした。

でも、私立にいけないことが「苦労」とも「悲惨」とも思いませんでした。

なんでも政治のせいにして、わがままを認めることが本当の豊かな社会でしょうか?
そのお金は間違いなく「私たちの支払った税金」でまかなわれるのですから。

このような「贅沢」のためにお金を使うなら、公立高校をもっと充実させるべきですよ。
返信する
自由かどうかは入ってみなければ分からない (くろねこ)
2009-01-07 23:12:27
違った視点で・・・

>自由な校風・・・

 いかにも「自由」を標榜しているはずが・・・実は「トンデモ」なのは良くある話。

「民度が高く高度な知性を持った、護憲リベラル平和ムラ・福祉ムラ」などは、典型例でしょう。
 まだ東西さんのところは、こんな田舎人間の感想・意見・ぼやきでも、自由に書けるからマシだけど・・・

 見た目は「自由」でなさそうでも、案外自由だったりもある。

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Unknown (すまり)
2009-01-07 23:36:49
個人的に考えるに
(あくまで経験談)

自由な校風は
「成績上位の進学校」か
「成績下位の底辺校」
のどちらかじゃないかと思っている。

進学校の中には
「まともに勉強するような人たちばかりだから、形ばかりの校則でも、社会的に逸脱する行為をする生徒はまずいない」と生徒に自由を認めている場合がある。

逆に底辺校はまさに
「自由勝手気まま、規則なんてあってないようなもの」
ってことで自由ってこともある。

まあ、どちらにしても、贅沢をできないことを「苦しみ」という時点で、勘違いはなはだしい。
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Unknown (すまり)
2009-01-07 23:42:18
連投申し訳ないが、書き忘れ。

たとえば高専なんかはまさに
「自由な校風」
そのもの。
たいていは(表向きじゃなくて実質的に)

「喫煙飲酒は構内では厳禁。校外ではつかまるな」
「バイク、車の免許は自由」
「制服はなし、髪型実質自由」
「学校にくるこないも生徒の自主性に任せる」
「学校の教育研究活動に支障がない限り、犯罪以外の何をしてもかまわない」

という、15歳の青少年が通う学校としては、考えられないくらい自由な学校である。

ただ、自由には常に責任が伴う。
結局普通の高校の「自由な校風」って、責任が伴わない程度のうわべだけの自由がほとんど。

高専は、自由な代わりに、進級ではまったく容赦ない選別が待っているから。
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