これらは、アメリカのオークションに出品された肉筆浮世絵です。秀作だと思います。作者は、江戸時代初期の菱川派の有力絵師、菱川和翁です。明治初期に輸出されたものでしょう。外国人向けの英文解説が、付属しています。
作品について、オークション会社に、問い合わせたところ、たしかに、肉筆とのこと、また、ネット上の情報でも隠れた名手とのこと、これは、貴重品と直感。オークションに、参加。当初は、200ドルを上限にしようと決めていたつもりでした。しかぢ、ビッドが始まり、想定落札額をこえると、想定外の事態に慌ててしまい、なんと500ドルで落札してしまいました。
想定外の出費となってしまいましたが、相応だろうと思いました。その後、確認のため、ネットを更に検索したところ、なんと和翁の作品画像のなかに、同一画像を発見したのには、目の前が真っ暗になりました。
奈良の大和文華館所蔵品でした。画像で、ゴロツキに対峙している男はうりざね顔ですが、本物は、少しいかつい顔です。
これは、明らかに、明治時代に輸出用に精巧に作られた肉筆模写でした。
がっくりきて、オークション会社には、送金と同時に、勝手処分を依頼しました。オンラインによる外国でのオークション参加の問題点は、輸送です。外国での、送付依頼は、面倒くさく高価です。失敗記念品として取っておくこともできませんでした。
授業料としては、貧乏コレクターにとっては痛かった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます