うらくつれづれ

折に触れて考えたこと ごまめの歯軋りですが

色絵古九谷栗紋小皿

2014-01-06 18:33:28 | 文化
                 

古九谷とは1650年頃製作された磁器です。青手古九谷の伝世品は北陸に多く、長い間、製作地について有田か九谷かで争いがありました。近年、出土品の調査から有田で製作されたことが確定しました。戦国時代、出陣式や凱旋式には、勝栗が必須であり、そこから栗は典型的な吉祥紋とされました。

本品は、栗田英夫との箱書があり、米国のオークションで手に入れました。栗田英夫は戦後政界のフィクサーとして活躍したした衆議院議員です。趣味の陶磁器に五百億円を投じたと言われ、収集品は、足利市の栗田美術館に展示されています。美術館に確認したところ、栗田の筆跡で間違いないとのことでした。多分、栗田氏が、アメリカ人に贈ったもので、死後市場に出てきたものではないか、とのことでした。なお、栗田氏に磁器を納入していたのが、テレビで有名な某陶磁鑑定家です。

古九谷は、後世大量の写しが製作され、本歌は極めて貴重とされます。本品は、本歌の可能性が高いと思いますが、そうであれば、超堀出物でした。もっとも、骨董陶磁器の価格は、バブル以降大暴落していますが。

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