YNWC的な多摩暮らし

北多摩で始めた新生活のあれこれをについて書いています。ynwcは横浜ネイチャーウォッチングクラブの略

密着42日間!アオスジアゲハ成長記!!

2021-07-29 06:48:00 | 飼育


アオスジアゲハがクスノキの周りを飛び回っているのを見かけたのは6/12のこと。

木に止まったかと思うとふわふわと離れていき、また止まってはふわふわ…。

「おや?」
と思って葉の裏を確認すると…



ありました!!
卵です。

クスノキが食草ということは知っていたのですが目の前で産卵行動を見たのは初めてのこと。

もちろん卵も初めて見ました。

持ち帰って3日後、卵が透けて、中の様子が見えてきました。



顕微鏡で見ると動いているのも分かりました!!す、すごい!!

6/16。
無事に孵化!


朝起きるとすでに卵はなく、体長1mmほどの小さな1齢幼虫。



トゲトゲで覆われた体は、先端が黄色、お尻は白。小さいながらインパクトがあります。

続いて2匹目も孵化。




6/18
2匹は仲良く抹茶色の2齢幼虫になりました。

全体のトゲトゲはなくなり、頭部にちょび髭のような突起があります。

いつも同じ葉っぱで休み、葉を食べに出掛けてはまた同じ場所に戻ってくるようです。


6/21
3齢幼虫へ。



脱皮後しばらくは頭が抹茶色、その下が白っぽい緑色をしていましたが、やがて明るいライムグリーンへ。頭部の突起もより目立ち、愛嬌のある見た目です。

6/25
4齢幼虫へ


体はずんぐりむっくりと、存在感を増しました。頭部に白い線が現れました。

小さな頃は柔らかい新芽を食べていましたが、この頃になると硬い葉っぱもばりばり食べるようになりました。

7/1
ついに5齢(終齢)幼虫へ



もう同じ葉に2匹は止まれませんが、それでも近くの葉っぱで休んでいます。

どうやらアオスジアゲハの幼虫は、集団で過ごす傾向があるようです。



アオスジアゲハたちのために、段ボールで即席に作った飼育ケースはかなりの大きさ。餌も十分入れたからと安心していたら、どうやら葉が乾いてきたらしく、壁やサランラップを激しく動き回る夜がありました。



↑口から糸を吐いているところ。お尻(?)のあたりにうっすらですが糸が見えます。

蛹になるものだとばかり思い、ワクワクして見ていたのですが、どうも様子が変なので、夜遅くにクスノキの葉を調達することに…(^^;)

その日から1週間が経過

7/10
前蛹へ


7/11
蛹化終了




ようやくここまでこぎつけました。
あとは羽化を待つばかり。

7/19
目が見えてきました



そして、

7/20朝、体がはっきりと殻の中に浮き上がってきました。



仕事は行かねばならぬため、ベランダへ出し、窓越しビデオを仕掛けます。



いい感じ!!

…と思ったのですが、帰宅してビデオを確認すると肝心の羽化の瞬間は光量オーバーではっきり見えません。

幸いにも2号の羽化はこれからです。

7/23
リベンジマッチ!
アオスジアゲハ2号の羽化!!




しかしこの日も「ハスを楽しむ会」へ向かうため断腸の思いでビデオカメラに観察をバトンタッチ。ハスも捨てがたし…(^^;;

帰宅してビデオを確認すると、そこには羽化の一部始終が収められていました。鮮明とはいえませんが、スマホカメラにしては上出来♪





殻が破れて体が全部出るまでは、5分とかからない早業。

そしてその途中、殻の中に蛹便(余分な体液)を出すことも確認できました。



↑殻の下に溜まっているのが蛹便です。動画ではこの液体が増えていく様子もなんとか撮影できています。

かなりの量があるように見えますが、帰宅した時にはすでに乾いていたように思います。ただ、殻の中で蛹便を出すとは知らなかったので意識して確認はしていません。

話をビデオに戻し、殻から出てきたアオスジアゲハは、体液を羽に送り込み徐々に広げていきます。



およそ1時間後、羽はすっかり伸びました。



わずか1mmで生まれてきたあの幼虫が、青く輝く美しい姿に変身!!

感無量!!!

いったいあの殻の中にどうやって収まっていたのでしょうか。

そして、ここから7時間、ずっと羽を乾かし続け、大きな前触れもなく、我が家を飛び立っていきました。

お別れの瞬間に立ち会えなかったことは心残りですが、無事に成長してくれてありがとーっ!!!!!

生き物を飼育するのは、本当にハラハラドキドキの連続。毎回命を預かるということの重さを感じます。

生き物を採集するということに罪悪感を感じつつ、「自分の目で見てみたい」「知りたい」と、ついつい連れ帰ってきてしまう身勝手さ。

だからこそ無事に育ってくれた時の安堵感はひとしお。

アオスジアゲハ1号、2号、たくさんの驚きと発見をありがとう





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