YNWC的な多摩暮らし

北多摩で始めた新生活のあれこれをについて書いています。ynwcは横浜ネイチャーウォッチングクラブの略

光に包まれる島影

2024-01-06 18:33:00 | 雑感
新年を迎えあっという間に間も無く1週間。明日は「人日の節句」。七草粥の日です。

今年の幕開けはあまりにも多くのことがあり過ぎて、離れた場所にいても心が落ち着かない日々です。現在被災されている方やそのご家族、ご友人におかれましては想像を絶する日々をお過ごしのことと思います。心よりお見舞い申し上げます。

改めて人という存在の小ささや一生の短さ、またいつどんな事故に巻き込まれるかしれないことを思うと、当たり前に過ごせることがいかに奇跡に近い幸運であるかを痛感させられます。



さて、地震発生のニュースが流れ始めた1日の夕刻から八丈島へ旅行に行ってきました。


橘丸2等船室

海が荒れて三宅島へ引き返したり、翌日は八丈島へ上陸できたものの、その翌日の帰着便は時間を早めての出航で大揺れだったり…。



島で暮らすということはこんなにも天候に左右されるのだということを実感しました。

そんな中、御蔵島に差し込む光芒や虹の出現に心が震えたり、安全や豊漁を祝うお祭り人々の思いを垣間みたり…。




太陽の反対側にできる反薄明光線。左上にはうっすらと虹も出ています。



港に降りると、今度は太陽側にうっすらと薄明光線。




神々しいというのはこういう時に使う言葉なんだろうなぁ…。

船が引き返したことにより、偶然にも参加できた三宅島の「船祝い」↓



全国各地に伝わる慣わしで、我が家に近い鎌倉で行われるものは船から海へミカンを投げるのですが、三宅島では港に集まった人々に、ミカンやらお菓子やら、トイレットペーパーやら…、いろいろなものが振る舞われていました。家を建てる時の「棟上げの餅まき」みたいな感じ?



大人も子どもも大喜び。見学の観光客にも分け隔てなく地元の方が「持って行きなさいよ」と声をかけてくださったり、手渡してくださったり…。

ミカンはその色から黄金を連想するということで、投げた分だけ戻ってくるようにという願掛けのようです。船の安全と豊漁を祈るお祭り。



自然と共に生きるという昔の人の心構えというかなんというか…、科学技術が発展した現代の我々もいま一度心に刻む必要があるのかなと…そんなことを考えました。


溶岩流に覆われた海岸沿い@三宅島

三宅島は平成12年9月の噴火で全島避難勧告が出され、解除されるまでの4年半以上、島民が帰ることが叶わなかった時期があります。

それでも再び活気を取り戻し、こうして笑顔で過ごしていることに、人の逞しさを感じずにはいられません。


島の原生林

島の木々も大地にしっかりと根を下ろし、枝を広げていました。

今回の震災について、今はただ被災地の皆様が暖かく、安心して過ごせることを祈ることしかできません。今回の旅行募金はこちらにしました。

額は小さくても、多くの人の心が集まれば何かを変えられると信じています。どうかこうした善意が適正に使われますように。

皆様も安全に気をつけお過ごしください。