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やる気のない非モテの備忘録

Vフォー・ヴェンデッタ  70点

2008年07月16日 | 映画感想
Vフォー・ヴェンデッタ

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SF映画。
原作はアメコミで、監督は『マトリックス』のウォシャウスキー兄弟。

独裁者サトラーによって支配されている近未来のイギリスにて。
恐怖政治下に突如としてあらわれた謎の仮面の男……V。
刑務所を爆破したVは革命を宣言し、言葉巧みに一年後の決起を人々に促す。
主人公の女であるイヴィーは、Vと出会い、弾圧と虐殺とテロリズムに巻き込まれていくのであった。

実際の経緯はしりませんが。
『マトリックス』のヒットののちには、マトリックスコピーのSF映画が和洋を問わずあふれたもので、その中でも低予算ながら小ヒットを飛ばしたのが、ガン=カタで有名な『リベリオン』だ。
その『リベリオン』のストーリーはジョージ・オーウェルの『1984年』をもろに意識したというか流用したというか、そういうベタな世界観での革命の話だった。もっとも、だれにとっても『リベリオン』のストーリーはガンカタのおまけでしかないのでどうでもいいのではあるが。
その『リベリオン』をウォシャウスキー兄弟が観たのだろうか?
「おいおい『1984年』ベースなら、おれたちはこうするね」
そう云わんばかりに、ストレートに『リベリオン』とかぶっている。

革命の象徴であるVのアジテートっぷりがなかなかに魅力的で、かれの登場からラストの決起までのながれが強引でありながらも美しく、途中で主人公が丸刈りにされたのはほとんど監督の趣味なんじゃないかという疑惑をはらみながらも「美人の坊主頭ってエロイだろう?」といわんばかりの開き直りっぷりが好ましい。

Vの仮面が売りなだけの、派手な失敗作かと思いきや、仕上がりは地味な佳作だった。
ウォシャウスキー兄弟を少し見直してしまった。


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4 コメント

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Unknown (POM)
2008-07-16 10:30:59
女の人丸刈りはたしかに「なぜ突然のハードコア展開!?」と驚いたものです。個人的にもう少し長く作られてもよかったんじゃないかと思った。最後けっこうバタバタッと終わってしまったので。
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Unknown (hisui)
2008-07-16 12:05:52
あー!これ大好き。きっと監督はナタリーの丸刈りが見たかったんだね、と私も思いました(私も嬉しかったけど笑)
お洒落なアジトでエプロン着て目玉焼き作ってるVが素敵でした。

やっぱアメコミ原作ですけど、うなさんは『シン・シティ』はどうですか?
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Unknown (マ緑)
2008-07-16 21:47:09
マスクのデザインが「いやげもの」みたいで避けてたんですが
ちょっと見たくなりました。
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Unknown (うなー)
2008-07-18 00:47:21
>>pomさん
むしろ最後がさくっと終わったのが良かった。
監督とVの趣味でしかない拷問シーンやVの生活シーンがが無駄に長いのもある意味良かった。

>>hisuiさん
Vはわけのわからない理由で拷問したり改心したり意味わからないけど基本的に必死だから素敵ですね。監督がVと女坊主に萌えすぎ。
『シン・シティ』は、その単語を聞くと「シン・ザ・シティ?ああ、ダイターン3の舞台になった街だね」と思ってしまうので鈴置洋孝のご冥福を祈りたくなりますが、シン・ザ・シティは罪の町とかそんな洒落たものではなくて埼玉の新座市が語源だし、ぼくは新座市には入り浸っているので、むしろおれがシン・シティだ!くらいの勢いです。だから見てないです。

>>マ緑さん
おいおい、むしろあのマスクを見て「おいおい、いつの間におれを盗撮したんだよ」くらいに思わなきゃダメだ。
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