係留保管中に、ドライブの検油窓からのぞいたオイルが、
真っ白に乳化していたため、上架して整備点検を行いました。
数ヶ月海に浮かべたままで、動かしていなかった船です。
以前の走行中に、プロペラに糸などを絡ませてしまわれた様で
内部のオイルシールが痛んでいました。そこから海水が浸入して
ギヤオイルが乳化していたようです。
*古い日産ディーゼルエンジンなのでドライブはヤマキです。
海水が浸入したまま使用すると、機械が壊れてしまいます。
シール交換と、内部洗浄、オイル交換などを行いました。
*乳化して白濁したオイルを抜いているところです。
さらに、ラバープロテクションとよばれるドライブの船体側取付部
に近いところのパーツです。こちらも・・
全体にひび割れがあり、取付バンドも腐蝕で切れていました。
ここにもオイルが入っていますので、分解点検しましたら、
乳化していました。
これらはゴム製とステンレス製のバンドでできたパーツですが
消耗部品です。
特にゴム製ですので、牡蠣や貝がついたまま上下したりすると
亀裂がはいることもありますし、無理に貝をとろうとして
ゴムを傷つけてしまうこともあり、注意が必要な箇所。
日光などでも劣化していってしまう、重要な部品になりますので
、早めに定期的な交換をするのがお薦めです。
ドライブを取り外すと、中から白濁したオイルが出てきました。
海水浸入から、時間がずいぶんたっていた様子で、
内部も錆が出ていました。
今回、内部も洗浄して、パーツも交換し、外側の塗装も
やり直して、きれいに復活することができました。
ほんの少し、船に気をくばって・・
半年や年1回の点検やメンテナンスを
定期的にきちんとしていただいたり
係留中の場合は、船の様子を時々見に来ていただいたり
毎回帰港時にはエンジンの点検やオイルのチェックを
ご自身で行っていただいたりするだけで
ずいぶんメンテナンスにかかる費用も少なくなります。
どうぞ、皆様も、ご自身の船のエンジンは、
ぜひきちんと見ていてあげてください。
わからないことや、異常があったらすぐにご相談下さい。
元気になった船で、また、どんどん魚がつれますように