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第4回 安定的な皇位継承策を議論する有識者会議

2021-05-11 17:48:36 | 皇位継承
政府は10日、安定的な皇位継承策を議論する有識者会議(座長・清家篤前慶応義塾長)の第4回会合を首相官邸で開いた。
憲法や法律の観点から母方にのみ天皇の血筋を引く女系への皇位継承資格の拡大などについて4人に意見を聴いた。

各紙の見出しと、4人それぞれの意見のまとめ。
見出しとまとめ、だけでも各紙のニュアンスが違うのが興味深い。

皇位継承の女系拡大 百地氏「皇室の伝統破壊」 有識者会議聴取、賛成論も
2021.5.10 21:58 産経

 国士舘大の百地章特任教授(憲法学)は
「憲法違反の疑いがあり許されない。『女系天皇』の誕生によって万世一系の皇統は断絶してしまう。新たに誕生した王朝については正統性が問われる」と反対した。

 岡部喜代子元最高裁判事(親族法・相続法)は
「女系天皇を認めることが憲法違反であるとの説を採ることはできない」とする一方、女系への皇位継承資格の拡大は「強固な反対がある」として男系女子にとどめるべきだと結論付けた。

 京大の大石眞名誉教授(憲法)は
「内親王・女王にも認めるとともに女系の皇族にも拡大するのが基本的な方向としては妥当」としつつ、男系男子継承の「伝統」も重視すべきだと説明。

 東大の宍戸常寿教授(同)は
「憲法第2条の世襲は女系を排除するものではなく、国事行為およびそれに準ずる活動は女系の天皇でも可能」と主張した。

産経のもう一つの報道。
産経 2021.5.10 23:18 
 安定的な皇位継承策を議論する10日の政府有識者会議に出席した専門家らの主な見解は以下の通り。

 岡部喜代子元最高裁判事
「男系女子の皇族に皇位継承資格を認めることが望ましい。皇族減少という喫緊の課題について、女性皇族が婚姻しても皇族の身分を保持し続け、配偶者と子は皇族とならないとすることが現実的かつ最も弊害の少ない方法ではないか」

 京大・大石眞名誉教授
古来、皇位が男系のみで継承されてきた伝統は重いものであって、それによる継承可能性が十分にある時点において、いわば一挙に、皇位継承資格を内親王・女王にも認めるとともに女系の皇族にも拡大するという大きな転換を遂げることが最善の方策とも思えない

 東大・宍戸常寿教授
「憲法第2条の定める世襲は女性を排除するものではなく、皇室典範の改正により内親王・女王に皇位継承資格を認めることは可能である。憲法第2条の定める世襲は女系を排除するものではなく、国事行為およびそれに準ずる活動は女系の天皇でも可能である」

 国士舘大・百地章特任教授
「女系天皇は、2千年近い『皇室の伝統』を破壊するだけでなく、憲法違反の疑いさえある。もしわが国で『女系天皇』を容認すれば、その時点で初代神武天皇以来の皇統は断絶し、新たに別の王朝が誕生してしまうことになる。正統性が問われる」

産経新聞は一方では大石教授は「女系への拡大は基本的な方向として妥当」と述べた。と報じ、他方では「女系への拡大は最善の方策とは思えない。」と述べた。と報じている。
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「愛子天皇」論は憲法無視 皇位継承で百地氏主張
2021年5月10日 20時53分 
時事通信社

 百地章・国士舘大特任教授は
天皇、皇后両陛下の長女愛子さまに言及し、女性・女系に反対の立場から「皇室典範は『男系男子』を要求しており、愛子天皇論は憲法と皇室典範を無視した議論だ」と主張した。

 ほかの3人はいずれも女系天皇を容認する立場を示した。
宍戸常寿・東大大学院教授は
「男系女系を問わず、日本国憲法施行時の昭和天皇の子孫であることが皇位継承の安定性にかなう」と指摘。

岡部喜代子・元最高裁判事は「女系天皇は憲法違反ではない」と延べ

大石真・京大名誉教授は
「現在の皇族数の減少を考慮するなら、皇位継承を女系皇族にも拡大するのが妥当だ」と語った。 

時事通信社は4人のうち3人が女系天皇容認、と言い切っているが、大石真名誉教授の意見は、産経の第2報によれば、「男系男子の伝統尊重。男子による継承の可能性がある時点での女系への転換は最善の方法では無い。」というものですから、女系天皇派が望むような容認派ではない。

女性・女系天皇に憲法専門家が賛否 政府の有識者会議ヒアリング
5/10(月) 20:46配信 毎日新聞

安定的な皇位継承策を議論する政府の有識者会議(座長=清家篤・前慶応義塾長)は10日、首相官邸で第4回会合を開き、憲法の専門家4人へのヒアリングを実施した。
  会議に提出した資料によると、
大石眞・京都大名誉教授は、
男系男子による皇位継承が不可能な場合に限って女性・女系天皇を認めることが「基本的な方向としては妥当だ」との認識を示した。

一方、国士舘大の百地章特任教授は、
女系天皇の容認は「憲法違反の疑いがあり、許されない」と指摘。女性天皇についても「男女平等や女性の社会進出といったことと次元が異なる」と否定的な見解を示した。  

歴史や皇室制度に詳しい専門家から意見を聞くヒアリングは3回目。この日はほかに、岡部喜代子・元最高裁判事▽宍戸常寿・東京大教授――がそれぞれの意見を述べた。

毎日新聞は大石名誉教授と百地章特任教授の意見のみで、あと二人の意見は省略。


百地教授の意見に拍手する「男系男子による継承」派は多いでしょう。
私も思わず「そうだ!その通り。」と頷いた。

大石教授の意見に賛同する「男系男子派」もいると思うが、私は用心します。
「男系男子による皇位継承が不可能な場合に限って女性、女系天皇を認める」
て、解釈によっては、秋篠宮殿下、悠仁殿下への皇位継承を阻み、愛子天皇を立てる法的根拠に使われる恐れがありますものね。
秋篠宮殿下、悠仁殿下の皇位継承を阻まないにしても、悠仁殿下を盛り立てて男系男子による皇位継承を続けるための努力をおろそかにしてしまう危険性があります。