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放送批評懇談会が選ぶベスト番組

2010年03月06日 20時56分34秒 | JIN-仁-

今、ふと、こんな記事が目に入って来ました。

「GALAC 2010年3月号」掲載の記事ですね。

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放送批評懇談会が選ぶベスト番組【ギャラクシー賞月間賞】

キャストの魅力と斬新設定でクール最高の出来!~TBS「JIN」
(GALAC 2010年3月号掲載) 2010年3月2日(火)配信

日曜劇場「JIN―仁―」
10月11日~12月20日放送 21:00~21:54
TBS

最初にあらかじめ断っておく。連続ドラマとしてはあまりにも謎めいた最終回、最終カットに批判も多い。しかしそれをさっ引いたとしても、今クールのドラマで「JIN」の出来は、視聴率のみならず内容においても際だっていた。

タイムスリップという荒唐無稽な設定から引き出されたのは、時代劇というより、むしろ「医」について関心の高まる現在からみて強いリアリティを感じさせるストーリーだった。現代医療を捉えたドラマでもここまで感じさせてくれるものはそう多くはない。現代の医療はあまりに高度化したために、映像にしようとすると、たとえば手術室のような限定された場所で、手術服をまとった医者たちのストーリーになることが多いが、その分、物語の幅広さに欠けているのかもしれない。

その点、「JIN」の“医師”たちは、“病院”や“手術室”に閉じこもるのではなく、日常の服に着替え、同じ町に暮らす人びととの交流や日々起こる事件のなかで、みずからの医療行為を問いながら病と向き合っていく。「医」と世間は目に見えるかたちで常につながっているのだ。江戸時代にタイムスリップ、という設定だからこその内容だが、「医」を通じて古今に通じる社会性まで感じさせる、物語の豊かさを特筆しておきたい。それが多数の人の目にとまり、話題になる要因だったろう。

もちろん、大沢たかおの肩の力の抜けた演技をはじめ、はまり役だった中谷美紀の花魁、内野聖陽の坂本龍馬、綾瀬はるかの武家の娘役など、キャスティングの妙とキャスト陣の熱演も欠かすことができない。映像としての無理を感じさせないセットをはじめとしたスタッフの尽力も称えたい。設定は荒唐無稽でも、現在から過去を見ることで「今」をこんなに斬新に描くことができる。テレビドラマの可能性は、まだまだ豊かだ。(中村正敏)

http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/galac-20100302-01/1.htm