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橋下財政再建案に各首長総反発

2008年04月19日 03時24分00秒 | 政治
大阪府の財政再建を目指す橋下徹知事が、各市町村への補助金の大幅減額を示唆し、予想通りに各自治体の首長から総攻撃されている。

府の財政再建を目指すならば補助金カットは避けて通れないが、やり方が下手だよね。最初から、いきなり「いくら減らします」と言えば、「まず削減ありきで、知事の指示に従って削ることしか見えてこない。具体的な我慢の内容を示して協力を求めないと、後になってこんなはずではなかったということになる」(平松邦夫・大阪市長)、「まず府庁内部で阿修羅のごとく血と汗を流したうえでないと、府民に負担をしいることはできない」(阪口善雄・吹田市長)などの反応が出るのは当然だろう。

では、どうすれば良いか? まずは各首長に財政再建への協力を求めて予算の縮小を頼み、いくら補助金を減らして大丈夫かというのを聞くべきだ。もちろん大した回答は出ないだろう。どんな首長だって予算を減らされるのに両手を上げて賛成などするはずがない。住民側とされる東国原宮崎県知事でさえガソリン暫定税率廃止には反対の立場を取っていた。橋下が呼びかけても各首長の回答は、せいぜい数千万円とか、あるいはゼロ回答などもあるかもしれない。しかし、このプロセスが重要なのだ。首長の回答が出たあとに「それでは改革できないから、大幅な補助金カットしかない」とすれば良い。
かつて小泉総理が道路公団民営化を唱えたとき、まずは無駄な道路は造らないよう「どれだけ無駄な道路があるか」を出させた。しかし回答はゼロ。全て必要な道路を建設しているという答え。これによって道路建設を推進する勢力を、改革に反対する抵抗勢力と位置付けて悪者にできた。

橋下だって同じことができる。大阪市が建設したラブホテルみたいな変な清掃工場ひとつ取ってみても、この財政危機の折、税金を無駄に使っていることは国民の目にもハッキリ見えている。その世論を自分側に付ける作業を怠れば、独裁者なんていう批判すら招き兼ねない。プロセスを踏むことが大切。若い橋下に小泉ほどの老獪さを求めるのは無理かもしれないが、しっかりしたブレーンを付けてうまくやって欲しい。


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