めっきり出番のなくなったカセットデッキ SONY TC-K333ESL。
クローズドループデュアルキャプスタン、3HEAD等々基本を押さえた中堅カセットデッキでした。
1台目はAKAI GX-F71でした。SONYのデッキを購入しに行ったのですが、店頭で高音の分解能力の高さとデザインに惹かれて購入したものでした。私のテープライブラリはほとんどこのデッキで作られたものです。パワーイジェクト、オートバイアス、ガラス材が混ぜられた硬度の高い3HEAD(サービスの人に、クリーニング時はごしごし擦ってくださいと言われたほどで、6,7年使用後でも全く磨り減っていませんでした。)を採用し、満足度の高いデッキでした。
2代目として購入した333ESLはリスニングソースがCDに移行する時期に登場したもので、きれいに再生できれば十分とセレクトしました。それでも大学生の頃はしばらく活躍していましたが、社会人になりMDに浮気したことも重なり全く稼動しない時期が長く続きました。
ご覧のとおり埃をかぶったままですが、久しぶりに通電してみると…
操作ボタンが利かない。テープが入っていないのに、いきなり巻き戻りっぱなし。カウンター、メータディスプレイが点灯しない。
しばらくウォーミングアップで放置していると、一見正常に。恐る恐る渡辺美里のカセットテープを装填する。テープも1986年に録音したもので、SONYのUCX。
うん、うん、大学1年のときに体育の合宿があり、このテープをみんなで聴きながら夜通し語った夜を思い出す。この時、最初で最後の顔合わせに終わったメンバーがほとんどだったが、それ以来付き合いが続く友人もいる。
カセットテープには1本1本思い出が関連づいている。部屋の整理のためにMP3に変換しようかと思ったが、INDEXの1文字1文字も当時を想い起こさせる。あの頃には戻れない、あの頃のようにはできない、、、しばらくあの頃を残しておこうと考え直す。TC-K333ESLよ、がんばってくれ。