渇水期には、泥岩が帯のように伸び、露出する北上川、
その光景がイギリスのドーバー海峡に似ていることから名付けられたそうだ。
今は渇水期ではないので、残念ながらその風景を見ることは出来ない。
けれど、よく見るとその泥岩がある場所は、流れが少し複雑な様子を見せている。
少し彼方の水面は、穏やかなのに、こちら側はかなり波打っているのだ。
雨も降ってきたが、イギリスにはそんな姿がむしろ似合うだろう、と勝手に考える。
賢治はこの場所が好きで、夜、天の川と北上川に挟まれ、遥か鉄橋を行く軽便列車のかすかな光に、
銀河鉄道のイメージを得たと言う。
その当時は真っ暗だっただろうこの場所に、思いを重ねてみた。
来て良かった。
帰りの電車で、お弁当はもちろん・・