goo blog サービス終了のお知らせ 

役所 信太のひとりごと。。。(カウントダウン365×4→0)

旅先で感じたことや報道など私的に思うこと

焼き肉チェーン店の食中毒問題について思うこと

2011年05月06日 20時09分54秒 | Weblog
先日から死亡者も出ている
焼き肉チェーン店「焼き肉酒屋えびす」の
食中毒問題が大きく報道されています。

それに関連して
バラエティ系の報道番組では
街角インタビューや
コメンテーターの意見がいろいろ挙げられています。

そんな中に
食品衛生法関連で罰則が無いため
今回の騒動が起こったと言っている市民の意見や
行政の怠慢と言っているコメンテーターもいました。

しかし、私はこれらの発言にものすごく違和感を覚えました。

なぜなら、
罰則が与えられなければ従わない
そういう考え方が非常に恐ろしいことだと
私は思うからなのです。

今回の一連の事件では
牛などの食肉を「生食」して起こった事件です。
しかしながら
死亡者が複数出たため報道されましたが
このような事件が
今回初めて起こった事件だったのか
検証する必要があると思うのです。

元保健所の職員である私は
現場でいろいろ見てきました。
その経験から
一言コメントを残しておくと・・・

このような食中毒は
毎年のように起こっているのが実情なのです。

オー157等の腸管出血性大腸菌が原因の食中毒は
全国どこの管轄の保健所でも
7月8月あたりに5~10件は起こっていて
原因は「生レバー、ユッケ」がそのほとんどでした。
食中毒といっても
いろいろ症状はあって
食べたらしばらくして出てくるやつもあれば
2~3日の潜伏期間の後に出てくるものもあり
腸内で培養されるように増殖する奴もあった。

各保健所には地方感染症センターがあって
ホームページなどで
サーベイランスの週報などを発表しています。

保健所側も
食品衛生法関連の啓発で
毎年業者、お店に対しても
市民に対しても
生肉の生食は辞めるように指導していますし、
箸を使う時の注意も促しています。
ポスター、ホームページ、
ケーブルテレビなどで
広報・CMなど行い啓発に努めています。

しかし、現状
多くの市民の方は聞く耳を持たず
BBQなど生肉を挟んだ箸などで
焼いた肉や野菜を口にしたりしています。

食品業者も料理店も同じでした。

死亡事故など大問題が起こって
マスコミがテレビで報道して初めて
ことの重大さに気付くのです。

そして
必ず行政は規制を怠ったとか
怠慢していたとか
周知徹底が出来ていなかったとか騒がれるのです。

人の特性には
人が日常生活して行く上で
自分が今必要としないと判断したものには
興味を示すことはなく
見ていても聞いていても
記憶から消えてしまうものなのです。
記憶すらしていない場合も多いのです。

すべての物事に興味を示せというと
それは不可能なことです。
ただ、むやみやたらと
責任を行政側に転嫁することが恐ろしいのです。
罰則を備えた規制が横行すると
些細なことで
物事の流れが滞ることを
今の震災の復旧復興政策で
すべての国民が経験してきていることなのに
まだ懲りていないのかと
私は恐ろしくなるのです。

罰則が有る規制だから従うと言うのではなく
危険性が有るものは信義にのっとり流通させないと言う
自主性が大事だと思うのです。

以前書いた
「人の特性には尽き無い欲と自己正当性がある」
それらが有る限り無理な話でしょうが・・・。

行政は万能では無い
しかも肥大しすぎると弊害も多くなる
それを踏まえて
行政は小さくなるべきで
民間の出来ることは民間で行い
外交や警察、社会保障など
行政でないと対応できないものだけ
残せばいいと私は思います。
そして、
民間と行政は
敵対することなく
仲良しになることなく
程良い距離を保ちつつ平衡感覚を持ちながら
歩み寄るのが良いと思うのです。

今回の焼き肉屋の食中毒事件で
行政側は罰則規定を設けるようです・・・。

これだけ社会を騒がせれば
行政側はそう動くでしょう。

果たしてそれが良いことなのか
私には少々疑問が残るのでした。

現状の把握と事件の経緯の解析
今後の計画と実行に向けた議論と公開
そして実行・・・評価。
そういうことを
報道番組でやってくれないものでしょうか・・・。

。。。。。

人の考えは千差万別、受け取り方も十人十色。

2011年05月06日 02時58分00秒 | Weblog
今日はなかなか寝付けず
深夜3時になっても眼が冴えています。

ネットでいろいろ見ていると・・・
何やら今日はネガティブなことが
目につくような気がしました。

ネガティ部?

中でも気になったのがこれ

「地震地震って
 世の中このニュースばっかり・・・。
 もう飽きた。
 人が大勢死んだことに悲しくなることがそんなに好きなのか。
 人が死ぬのは今回の地震だけではない。
 地球の裏の国では
 毎日大勢の子供が餓死しているし
 内戦で明日の命も保障されない人も大勢いる。
 目の前の報道に扇動され
 ハイな感覚になってるだけじゃないの?」

どうもこの発言者は
世の中の今の風潮に疑問を持っているようで
震災後の復興報道が行きすぎていると感じているようです。

確かに
テレビの報道は福島原発のニュースがトップで
震災復興処理の問題がその次で
あとは
震災後の個人を追っかけている特集が入り・・・

最後の方に
今日のニュースがダイジェストで数本あるだけ。
こういうのが5月になってもまだ続いている現状。

ニュース番組で
震災の報道は一切せず
震災関係は報道でなくて
別番組として放送しても良い時期に来ているのかもしれません。

私はこの発言を見ていて
色々な人がいるなと改めて思いました。

このことで思い出したことが有ります。

以前どこかの池で
鴨がボーガンで撃たれて
矢が刺さったまま生きている写真が
公開されたことが有りました。
「矢ガモ」と名づけられ
世間の同情を買い有名になりました。

多くの人は「早く助けてあげて」
「矢を射るなんて鴨がかわいそう」
など憐れむ声が多かった記憶が有ります。
しかし、中には
鴨南蛮やカモ肉を食べてる人が
鴨がかわいそうなんて
おかしい、笑止千万だと言う人もいました。

タモリ氏は「いいトモ」の番組中に
鴨そば食べながら矢ガモの話をする馬鹿がいた
そう笑い話にしていました。

震災で多くの方が被害にあわれ
原発事故も含め
今も避難生活で苦しんでいる現状。
報道は一斉に悲しみと同情に包まれている。

しかし、声を上げる人は少ないけれども
震災の報道に対し
「いい加減にしてほしい、もうやめてくれ
 人が死んでいるのは震災だけじゃない
 餓死者や内戦などで
 震災前から毎日毎日ずっと
 繰り返されて来たことだ」
そう思っている人もいる。

矢ガモも同じで
可哀そう助けてあげたいと思う人もいる反面、
鴨肉を食肉と考えるだけの人もいる。

私には何が正しくて
どちらが間違っているかは分かりません。

人それぞれ考え方が違っているから、
人それぞれその時の生活で
考え方も変わって来るから、
人それぞれ受け取り方が違っているから・・・。

だから
正しいとか間違っているとか
私にはわかりません。

私自身その時目にする文書に対して
受け取り方が変わることを経験しているから
尚更です。

もちろん程度の問題はありますが・・・。

一つ言えることは
「言論がいろいろ自由にできること」
そのことに対して
検閲も無いし
投獄も無い。
賛同者がいなくても
公序良俗に反しない限り
自由に表現が出来る。

私はこれが一番正しいと思う。


。。。。