今度、どこ登ろうかな?

山と山登りについての独り言

毛無岩part1

2006年02月12日 | 山登りの記録 2003
平成15年11月24日(月)

 今月2回もお流れになった毛無岩に、やっと行けることになった。ところが二人は風邪気味と風邪が治ったばかり?前日の様子では、朝の体調によっては中止だよと言って置いた。次男はほぼ直っているようだが(少し咳が出る)長男はこれから悪くなるような気配だが、本人は大丈夫と言っている?熱は平熱。で、出発することにした。

 しかし、前日の天気予報は晴の筈だが、朝からどんより曇っている。立岩の時と同じようなパターンでまたもや展望ゼロ、濃い霧の中の登山になるのか…というイヤな予感が、しかし見事にこれが的中してしまった。結局全くの展望無しだった。

 南牧村に入り、去年の立岩と同じルートを辿る。最後の分かれ道を右へ、このときは大屋山と毛無岩・立岩が霧の中にうっすらと見えていた。道場の集落から更に山神社の脇を通り南牧村の?浄水場の先が終点、既に3台ほどの車が停まっていた。3台とも他県のナンバーだ。でも、結局これらの車の持ち主には最後まで会わなかった、声だけは山頂付近で聞いたが…。

 二人ともそこそこの元気だ、沢沿いの踏み跡は赤ペンキの印があるから迷うことはないが、水流を何度か渡り作業小屋を過ぎて尾根に取り付く。ガスが大分濃くなって周りの山はほとんど見えなくなった。この沢を廻る岩峰群が見えなくて残念だ。イデミと呼ばれる丸い岩峰とその手前の小さな岩峰が幾つか見えていた。肝心の毛無岩は上部がガスに覆われている。きつい上りになり、長男はやっぱり具合が悪いようで、しきりに「休もうよ」と言う。口数も少なくなり、食欲もないんだと。次男は回復してきたようで、快調だと言った。

 相沢越に着いた。長男はお握りを食べ、どうにか行けるという。家に℡をするが、二人の体調がイマイチなのと天気が悪いのとで心配しているようだ、天気予報は午後雨になると言う予報に変わっているそうだ、全く!天気予報は嘘ばっかり。念願の毛無岩だというのに体調イマイチ、天気も悪いんじゃ話にならん…だよ。

 ここからは、雑木の尾根沿いを緩く上り下りで、毛無岩分岐に着いた。毛無岩へは上級コースとある。期待にわくわくの子供たち、少し不安もあるのか、次男は補助ロープを使おうと意気込んでいる。しかし、登るにつれて確かに尾根は痩せては来たが、そんな恐ろしいナイフリッヂなんかいつまで経っても現れない。灌木が生えまくった少し幅のせまいヤセ尾根を登るばかりで…。そう、確かに右手は切れているらしいが、あいにくの濃いガスで何も見えない、直ぐそこの頂上さえ乳白色の帳の向こうだ。立岩の時と同じで、見えないから怖くない、怖くないからつまらない、少々岩っぽい藪山を登っているに過ぎない。そんなわけで、いつになったら怖い場所につくのかと思っているうちに、もう頂上だった。

 拍子抜けと、展望ゼロで登頂の充実感がない。それでも子供たちは結構楽しそうだ。頂上に1時間ほどいたがやっぱり展望はなかった。
 下り始めは登りよりズット急で、どう見てもナイフリッヂより数倍危険だ。木の根や岩角に捕まって滑り台のような急斜面を慎重に下った。巻き道まで下り、道を少し間違えたが、少し藪っぽい道場への岩尾根の急降下になった。ナイフリッヂもあるし、岩場の通過もあって高度感こそそれほどでもないが結構気が抜けない下山道だ。

 下るにつれて周囲の山肌がいくらか見えるようになった。頂上付近が一番視界が悪かったようだ、直ぐに雨が降るような気配はない。紅葉がほとんど終わった山肌には岩峰が、それこそ、そこいらじゅう岩ばかりの山が見え隠れしている。子供は下りになると大分元気が戻ってきた。ただ、これで終りでは印象の薄い登山になるところだったが…。

 岩場を通過するところで次男が「××だ!」と騒いだ。もちろん見つけたのは××なんかではなく、堆積岩の割れ目に××が挟まっている石を拾っただけなんだが…。子供たちは鉱物に興味があるらしく、小川山の×××の話をしたときも、特に次男が探しに行きたがっていた。どこかに行っても鉱物標本とか、きれいな石を欲しがるし、ディズニーシー辺りでもおみやげに石を買うくらいなんだから。そんなことから、それを××だと叫んだのだが…次男が持っていた石とその辺の岩の様子を見て、ぴーんと来た。
 この岩はパパが昔荒船山の大岩壁の下で拾った、××がいっぱい生えた岩と同じだよ!

 そして…この後は秘密です。×××を沢山×××でした。重くて転んじゃうほど…。秘密です。

 その後知ったところによると、この毛無岩の下を通る巻き道は、古くからの生活道路であったそうですが、昔はここは瑪瑙(めのう)が出る宝の山として有名だったそうです。というか、この山域全体がお宝の山だったらしいです。ちなみに、今はほとんど取り尽くされているから、それも昔話なんだけど。探して見る価値は?ですが…。

 おまけは、最後の最後の沢の遡行で、次男が話に夢中になっていて、落ち葉の下の水流に気づかず、冷たい水の中にはまってしまって下半身びっしょりになったこと。もう少しで終点と言うところだったから良かったものの、そうでなかったらまた風邪のぶり返しになるところだった。
 磯部の「恵の湯」に入って帰った。

 長男はその晩から熱を出して、次の日学校を休んだ。ママはすごーく不機嫌だった。ということで、ぼくが悪者にされたらしいのです。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿