Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

減員とともに荒れてゆく

2009-05-24 22:20:01 | つぶやき
 「わが駅の散らかりよう」で述べたように、最寄の駅はゴミがよく飛び散らかっている。最近それが目立つようになったのも何かの理由があるのかもしれない。「最近ますます乱れてきただろうか」思わず口に出た言葉であるが、妻はこう言う。「今年から定員が減ったから」と。160人が120人に減員された。いくら境界域の高校とはいってもそれは郡の境界であって、県境域ではない。だから受け皿としてはいくらでもあると思うのだが減員させられる。詳細は知らないが、長野県の高校は今統合問題の最中にある。いずれ生徒数が減員していくのは解っていることから高校の統合となる。高校の適正規模がどれほどのものかは知らないが、現在の長野県内の高校を見ると、320人という定員が最大である。通学区は東西南北に分けられていて、それぞれの学区に320人定員の高校があるかと思えばそえでもない。第1通学区と言われる北信地域には1校もない。第2通学区の東信に3校。第3通学区の南信に2校。第4通学区の中信に2校である。とはいえ四つに分けた地域で勘定するとさほど気にならないが、東信は上田地域、南信は飯田地域、中信は松本地域に限られている。いつも定員オーバーの中信ならともかくとしてそことは明らかに環境の異なる飯田地域に320人定員の高校が二つもあるのはどういうことだろう。

 そもそも飯田という郡内での一極集中的な意識がこうした歴史を育んできたのだろう。とはいえ、だからといって人気校と言うべきか中心市街地校と言うべきかそんな高校はそのままで周縁地域の高校の定員が削られてきた。基本的には長野県では120人というラインが一つの目安のようだ。それを下回るような学校は統合という話にもつながる。120人ということは3クラス。320人の8クラスに比べたらずいぶん違う。いわゆる人気校というのは地域の進学校ということになる。そして不人気校はどちらかというと荒れているという印象すらある。減らせばますますそうした受け皿的要素が強まり、その一方で人気校のレベルは下がる。こういう定員をあてがう県教委の考え方というものはどうしても理解できない部分がある。私立校のように採算を重視するとか、儲けようという意識があれば解るが統合問題で揺れている中での定員減の方向性とは、果たしてこういうもので良いものなのだろうか。

 そういえばわたしの卒業した高校も、当事よりは2クラスも少なくなった。そしていよいよ統合と言う。統合は仕方ないとしても、どうも高校の特色と言うか意図というものが見えてこない。小規模校がますます意図の見えないものになっていくことは言うまでもないが、だからこそ意図ある高校の配置とバランスというものが大事になってくるのではないだろうか。

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