Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

公務員のはなし

2009-05-23 23:25:03 | つぶやき
 長野県職員労組のチラシを見た。「夏季一時金凍結に係る交渉」というものである。この不況下にあって公務員が叩かれるのも仕方のないことだろう。そんな意味でも人事院勧告で国家公務員の夏季一時金が0.2ヶ月凍結されたと聞いて、「それだけなの」と思う一般人も多いことだろう。そして同じようにその流れはピラミッドのすそ野の方まで伝達していく。組合側が「国が0.2月凍結したので県も準ずるというのは納得できない。地域経済に与える影響も大きく、現在の経済を一層冷え込ませるものとなる」と言うのも解らないでもない。そもそも公務員は景気の良いときも悪いときもなく行ってこいという境遇がある。だから不景気だからといって「給与を下げろ」と言われるのも心外だろう。そのくらいは国民も解ってあげないといけないのだが、とはいえ公務員が「お役所」という看板の元、気楽な人生を送っているという印象は多くの人が持っているだろう。それでもって生涯が同じように過ぎていくというのなら、税金で生活している人たちに勢い不満が募っても致し方ないということになる。

 わたしはこんな風に思う。せめて不景気なら公務員はたくさん消費して世の中のために金を使えと。ところが公務員はけっこう堅い。金持ちはなかなか財布が固いと言うが、公務員も金持ちなのか同様に固い。人間堅いことは良いことだろうが、その堅さが後述するような不可解な意識を生んでしまう。

 さて、「人事院総裁あてに脅迫文書」というニュースが先日流れた。それを扱ったページの掲示板には公務員叩きの言葉がたくさん並んでいた。「公務員の給料は今の半分くらいが妥当だ。血税を湯水の如く無駄に使っているんだから、そりゃ銃弾くらい届くだろ。いまどきロクにパソコンも使えず、ろくに仕事もしないで、定時で帰って、それで、年収800万、900万の役所の連中がどれだけいる?」とか、「公務員(特に国家公務員)は一般企業の社員と比較して、何かと優遇されている。この不況で一般企業のサラリーマンは不安を抱えながら、安い賃金で家族を支え自社を支えている!その上に高額な公務員の給与を税金という名で支払い、公務員の生活も支えている。。。公務員って地域の為、経済の為に、今こそ身を粉にして働けよ!!」といったもの。わたしには国家公務員のことは解らないが、きっとピラミッドの上に上っていくほどにおっしゃる通りだとわたしも認識している。そしてすそ野の方にいる山間の村役場の職員は同じ公務員でもびっくりするくらい違う。この構造のいけないのは、親方日の丸状態の頂点組が、くだらない調査なり複雑な補助事業を仕組んで、無駄な事務作業を末端に増やさせていることだ。たとえば住民本位の仕事をしようとしても、くだらない事務をばらまくから住民のために働けない。なにより「下にー、下にー」と事務を継いで行く中間帯などは「こんな人たちいるの」と思うこと盛んである。そんなポジション、わたしに言わせると地方整備局とか地方農政局のような国家公務員の出先組とか県庁職員、そしてそこからさらに中間渡しをする県の出先。まるで言い継ぎゲームのようなもの。それでもって地元への説明だと言って何人もぞろぞろやってきて「何でこんなに人数が来るんだ」みたいなことをいくらでもする。本当に必要なことだけやってもらえば、明らかにこんなに公務員はいらないと思うのだが、これが公務員に言うと烈火のごとく叱られる。彼らには必要だからという必要がなぜ必要かなどと説明する気持ちなどないのだ。

 先日2007年の1世帯あたりの平均所得が、前年に比べ10万6千円少ない556万2千円で、平成に入ってから最低額だったという報道もあった。児童のいる世帯だけでみると691万4千円だったという。学校教育法でいう満6~12歳の学齢児童なのか児童福祉法でいう満18歳未満の者なのか定かではないが、後者とすれば我が家は該当する。とすれば我が家は平均以下ということになる。そう考えるとけっこう多い夫婦そろって公務員は、わたしにとっては高額所得者になる。とはいえ公務員でなくても高額所得者は山ほどいるわけで、単純に公務員を恨めしく捉えるのはおかどちがいというものだろう。ただ、何度も言うが、無駄なことをやって趣味のような仕事をしている公務員は削除してほしいものだ。

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