最近はツイッターが多くて、長文のブログを書くのが面倒なのだが、これはどうしても書いておきたいと思った。花巻東の千葉君である。
甲子園で実際に千葉君のバッティングを見たし、テレビでも観戦したが、ツーストライクとられてからファールにする、あのテクニックは、高野連に審判団を通じて注意されたようなバントなんかでは決してない。
流し打ちを進化させて、3塁側のベンチ方向に流しているのである。ちゃんとバットが回っている。また、構えはバントの格好をしているが、あれは、タイミングを計るためである。過去、たとえば、昭和48年夏に江川の作新学院に対した時に速球対策で柳川商が全員あの構えで江川に立ち向かって成功している。今に始まった作戦ではない。
くさい球をファールにする打法はいくらでもある。後ろ足に体重を乗せて、右打者なら、左手だけで打つ。こうすると、後ろに飛ぶファールが打てる。千葉君のは、そういう伝統的なカット打法ではなく、流し打ちで進化させてファールを打つ高度な技術である。前者と後者の違いは、千葉君打法ではインサイドの球をファールするのがむつかしい。
つまり、千葉君退治には、インサイドに速球か、真ん中から内角低めに落ちるカーブかスライダーを投げ込めば三振にとれたのである。実際は、千葉君がそこを対策して、打席に覆いかぶさるようにしたのと、もともと上背がないので、最近の制球力のない投手には近めに投げられなかっただけなのである。つまり、姑息でも何でもない正々堂々の勝負をしていたのである。
それをバントだとか根も葉もない因縁をつける高野連。何なのか。おそらく、他校か、あるいは、負けた学校かがマスコミに吹き込んで高野連に圧力をかけたのであろう。事なかれ主義の過剰反応の高野連のことである。何もしないわけにはいかず、準決勝の直前に動いたのであろう。ありえない。今の今まで何の検討も考慮もしてなかっただろうに。
かわいそうなのは千葉君だが・・・。
千葉君。もっとかわいそうな、過去、高野連に青春を台無しにされた球児はたくさんいるのだ。二人乗り自転車が見つかっただけで対外試合を禁止された高知商や、監督がビンタしたのがテレビに映っただけで次の試合を放棄させられた東海大相模など。過去はもっとひどいのがあったのだ。
そういえば、今回の大会でも、奈良の地震速報のときにそのまま野球を続けたことを、何か言われたのであろう。翌日、地震速報が出たら(誤報で揺れていなくても)プレーを止めるとマスコミに発表した高野連。いつまでたっても古い体質は変わらないのだ。佐伯さんのころから。
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