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夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

今日聴いた音楽~シューベルト交響曲全集その他

2005-09-23 | music

○バッハ平均律クラヴィア曲集:スヴャトスラフ・リヒテル
 この曲は常備薬のような感じで、HDDプレイヤーにずっと入れてあって、時々聴いているものです。元のCD自体もいちばん古くから持っているものの一つです。内容的なことを言い出すとキリがないので今はやめておきますが、教会で録音したのか、途中から鳥の鳴き声がかすかに聞えるのがアッシジの聖フランチェスコのエピソードをいつも思い出させてくれます。

○エリザベス朝のヴァージナル音楽名曲選:グレン・グールド
 バード、ギボンズ、スウェーリンクの作品が収められています。ヴァージナルはチェンバロよりも小型の楽器で、フェルメールの絵に描かれているように16-17世紀にイギリスやフランドル地方で流行したそうです。グールドの演奏はその楽器の性格を彷彿させるようなものですが、ギボンズに彼が少年時代から惚れこんでいたという思い入れを聴き取ることは私にはできませんでした。

○シューベルト交響曲全集:コリン・デイヴィス、ドレスデン・シュターツカペレ
 シューベルト(1797-1828)のシンフォニーを通しで聴いてみて思ったのは、1813年の第1から18年の第6までを一連の成長過程として見て、22年の第8「未完成」(第7は演奏不可能な草稿のみ)と26年の第9をそれぞれ全く独立したものとして理解した方がいいのかなってことです。第6まではモーツァルトやベートーヴェンのシンフォニーを聴いていればその影響下で生まれたものであることは明らかで、その中でいかに彼が成長したかとか、個性がどのような形で発揮されたかとかを楽しんで聴くことができました。
 ところが、第8と第9は私には素直に飲み込めないものです。小説に喩えてみれば、第8はたっぷりと心理の綾を味あわせてくれるもののドラマの途中で終わっていますし、第9はおもしろいエピソードが満載なので人気連載になって、いつ果てることもなくえんえんと引き伸ばしてしまったような感じです。……まあ、そんな雑なことを言うとシューベルトがなーんにもわかってない!と言われるのは火を見るよりも明らかですが、形式面でこれほど欠陥のある名曲(しかも2曲!)は空前絶後でしょう。
 コリン・デイヴィスとドレスデン・シュターツカペレの演奏はとても優れたものだと思いました。特に第3までの初期のものをこれほど魅力的に聴かせてくれたのは初めてでした。


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