夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

ジャパン・レクイエム:Requiem Japonica(41)

2005-10-16 | tale
 その次には電話のベルで目が覚めた。ホテルの電話のベルというものは、音が小さすぎるか、大きすぎるかのどちらかだ。この時には、後者の方で、びくっと飛び起き、電話の向こうで植村がかんかんに怒っているような先入感を持って、 「あ、すみません」と出るなり謝ってしまった。 「伯父さん、どうしたの? おはよ、もう10時だよ」 「ああ、おはよ。二度寝しちゃったよ」 「昨日の晩、遅かったんじゃないの?……まあい . . . 本文を読む