ジャパン・レクイエム:Requiem Japonica(39) 2005-10-08 | tale 7月初旬のある日の午前、宇八と月子は仲良く新幹線の座席に座っていた。 「伯父さん、夜あたしに変なことしないでよ」 「おまえ、期待してるのか?」 「お生憎様。夜は別行動だから」 「ふん。そんなところだと思ったよ。……こっちはダシにされてるようなもんだ」 「へへ。……彼ってさ、バンドやってて、すっごくギターうまいんだよ」 『知り合い』が新幹線に乗ったとたんに『彼』になっている。民家がまばらになる . . . 本文を読む